慰霊の月・6月の辺野古県民大行動

 慰霊の月・6月。この間に、画期的出来事が二つもあり、雨の中活気あふれる6月(1日)の県民大行動となった。

 その一つ原告適格を勝ち取った「辺野古住民訴訟」。原告代理人の赤嶺朝子弁護士が解説した。

 今回の判決は、「辺野古新基地は危険ではない(と国と御用学者が言っている)ので住民に訴える資格はないと、一切の実質審理はなく門前払いした一審判決を覆し、住民の原告適格を認め一審に差し戻した。これは辺野古に基地が出来ると、住民が被害を受ける恐れがあると、はじめて認めた画期的な判決。5年かかってやっと当たり前の入り口にた立った」と。

 原告を代表して浦島悦子さんは「国が上告しなければ、一審にもどり実質審理に入ることが出来、なぜ辺野古基地が危険なのか明らかにしていくことが出来る。原告はじめ多くの市民団体も、上告しないよう国に要請したが、その翌日、国は上告、すぐに抗議声明を発表した。闘いはこれから。

 辺野古の闘いは、辺野古の住民だけの問題ではない。全県民、全国民が原告であると思っている。 原告適格を認めさせただけでも、大きな成果。ゲート前をはじめみんなが地道に抗議活動をしてきたことが今回の判決に繋がった。

 もう一つは、地域住民が政治的立場を越え、一致して反対の声をあげることで国の軍事政策を撤回させたうるま市の「自衛隊訓練場建設計画を断念させた闘い」。この日登壇した国会議員、県議団の多くが言及しした。  

  爽やかに感動を呼んだのは、地元住民・若者代表の渡具知和奏さん。

 家族で毎週土曜日、辺野古ゲート前でピースキャンドルの活動をして20年。「父は、辺野古の活動をすることで、仕事にも不利益を受けることがあった。それでもなぜここまでするのかと、子どもの私は理解が出来なかったが、あるとき妨害にやってきた右翼に父が言った言葉で理解が出来た。『子どもたちの未来のために、平和で豊かな自然のある故郷を残したい』」。いまは大阪の大学に通っていて久しぶりの帰省でスピーチに立った。

 この他、全国の弁護士有志の会が、「辺野古新基地建設に反対の姿勢を貫く沖縄県の対応を指示する声明」を発表した。

「沖縄県・県民はこれまで選挙や県民投票などで何度も新基地建設に反対の意志を示してきた。しかし、日本政府のみならず、司法府も沖縄県をの判断を踏みにじってきた。我々は、法律論を無視し、人権の砦としての役割を放棄した裁判所の姿勢を批判するとともに、国による設計変更承認の代執行に強く強く抗議し、辺野古新基地建設に反対の姿勢を貫く沖縄県の対応を支持する。そして軍事力に頼らず、世界の、とりわけ東アジアの平和を希求する外交政策を打ち立てることを強く求める。(弁護士有志一同)」

 梅雨真っ只中の沖縄。朝から雨模様が続いたが、集会が始めると雨が止み、終わると同時にまた雨が降り出した。天も、地球がぶっつぶれる戦争政策には反対のようだ。

 

2024年6月2日リンクURL