梅雨らしい雨がほとんど降らないまま、9日沖縄気象台は梅雨明けを宣言した。例年より10日以上も早い梅雨明けに、早くも夏場の水不足が心配されている。
梅雨明けとともに、いきなり最高気温が30度以上に跳ね上がるなか、辺野古へ。「炎天下に駐車している車のボンネットで目玉焼きができる」とは、決して大げさな話ではない。それほど南国の日差しは強い。
急激な気候変化は高齢者の多い辺野古座り込みの現場は、参加者の体調への影響が激しい。今日那覇から7時発のバスは、これまでの最少人数6名だった。水曜日の常連参加者の中だけでも、ここ半年間に、腰痛、体調不良、感染症、骨折、家族の介護などで5人以上が、辺野古へ来れなくなった。残った者で頑張らなくてはならない。
ヘリ基地反対協の安次富さん。「政府の備蓄米が放出されても、沖縄ではいっこうに値段が下がらない。あらゆる物価が高騰する中、主食のお米さえあれば何とか飢えをしのげた人たちも少なくない。しかし、そのお米さえ高くて手に入らなくなった。国政の根幹・農業政策の間違いが、こんな結果をもたらした。国民の血税を、米軍基地に無駄遣いしている場合ではない。農業を守ることに税金を使え!」
神奈川県から参加した女性。「神奈川も米軍基地が多い。沖縄と同じように、米軍がらみの事件事故が多発している。
これまで沖縄のことに無関心だった人たちが、自らが被害者になることで「沖縄の状況が、はじめて自分ごととして理解できた」と話している。
市民が声をあげ、裁判闘争をしている。あきらめずに闘い続けている沖縄の皆さんとともに、連帯して闘いを続けていきたい。
戦後80年の今年、慰霊の日を前に、連日沖縄戦の体験、実証、新たな戦前への動きなど胸のふさがる記事が新聞紙面を埋める。先月の西田発言に続いて、今度は、自民党の那覇市会議員が、学童疎開船・対馬丸記念館の展示パネルは「事実と違う」と議会で発言、物議をかもしている。
彼らの発言自体も問題だが、そのような発言が堂々と発せられるようになってしまった沖縄の政治的、社会的状況こそが、一番の問題ではないだろうか!「沖縄の高校生は基地問題に無関心」という、世論調査の結果にも通じる。いいしれぬ危機感に苛まれる。