戦争準備より農業を守れ! ~ 6月11日の辺野古

 梅雨らしい雨がほとんど降らないまま、9日沖縄気象台は梅雨明けを宣言した。例年より10日以上も早い梅雨明けに、早くも夏場の水不足が心配されている。

 梅雨明けとともに、いきなり最高気温が30度以上に跳ね上がるなか、辺野古へ。「炎天下に駐車している車のボンネットで目玉焼きができる」とは、決して大げさな話ではない。それほど南国の日差しは強い。


 急激な気候変化は高齢者の多い辺野古座り込みの現場は、参加者の体調への影響が激しい。今日那覇から7時発のバスは、これまでの最少人数6名だった。水曜日の常連参加者の中だけでも、ここ半年間に、腰痛、体調不良、感染症、骨折、家族の介護などで5人以上が、辺野古へ来れなくなった。残った者で頑張らなくてはならない。

 ヘリ基地反対協の安次富さん。「政府の備蓄米が放出されても、沖縄ではいっこうに値段が下がらない。あらゆる物価が高騰する中、主食のお米さえあれば何とか飢えをしのげた人たちも少なくない。しかし、そのお米さえ高くて手に入らなくなった。国政の根幹・農業政策の間違いが、こんな結果をもたらした。国民の血税を、米軍基地に無駄遣いしている場合ではない。農業を守ることに税金を使え!」


 神奈川県から参加した女性。「神奈川も米軍基地が多い。沖縄と同じように、米軍がらみの事件事故が多発している。

 これまで沖縄のことに無関心だった人たちが、自らが被害者になることで「沖縄の状況が、はじめて自分ごととして理解できた」と話している。

 市民が声をあげ、裁判闘争をしている。あきらめずに闘い続けている沖縄の皆さんとともに、連帯して闘いを続けていきたい。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  戦後80年の今年、慰霊の日を前に、連日沖縄戦の体験、実証、新たな戦前への動きなど胸のふさがる記事が新聞紙面を埋める。先月の西田発言に続いて、今度は、自民党の那覇市会議員が、学童疎開船・対馬丸記念館の展示パネルは「事実と違う」と議会で発言、物議をかもしている。

 彼らの発言自体も問題だが、そのような発言が堂々と発せられるようになってしまった沖縄の政治的、社会的状況こそが、一番の問題ではないだろうか!「沖縄の高校生は基地問題に無関心」という、世論調査の結果にも通じる。いいしれぬ危機感に苛まれる。

 

2025年6月12日リンクURL

メディアは戦争にどう向き合うべきか ~ 沖縄県マスコミ労協がシンポ

私もかつて所属した沖縄県マスコミ労働組合協議会は、戦後80年を機に、「メディアは戦争にどう向き合うべきか」を議論、検証するシンポジウムを開いた。 

        <6月8日  沖縄タイムス> 

今はまだ「ものが言える時代」ではあるが、誰でもが発信できるソーシャルメディアの氾濫で、だからこその問題も大きい。信頼できる既存メディア(新聞、放送等)の価値、役割はここにあると思う。頑張りに期待したい。

 

2025年6月10日リンクURL

沖縄は平和発信の重要な場所 ~ 6月辺野古県民大行動

 7日(土)は、毎月第一土曜に開催される辺野古県民大行動に参加した。

 韓国やカナダから日系2世など560人が結集。心を一つにして平和を訴え「辺野古NO」の声を上げた。

 開会を前に、7月に予定される参議院選挙立候補予定者の高良さちかさんも登壇。「憲法を研究して来た者として、沖縄がこんなにもないがしろにされる状況は許せない。私たちの生きる場所が戦場にされてはいけない。 政治の場所で是非皆さんと一緒に闘っていきたい」と支持を訴えた。

また、糸満島ぐるみ会議の大城規子事務局長は、「爪楊枝で表した7万1千本の砂杭を、見える形で国会に届けた」と、衆議院の院内集会を報告。「7万1千本と言われてもピンとこなかったが、爪楊枝で示されてそのすさまじさに実感が持てた」との、国会議員など参加者のリアルな反応を伝えた。

韓国の平和団体からも9人が参加。「私たちは、米軍基地と闘う沖縄の皆さんに大いに共感する。なぜなら韓国にも米軍がいて、皆さんと同じ状況にあるからだ。韓国も沖縄の皆さんと同じように、長年米軍基地に抵抗を続けている。連帯してともに頑張りましょう」とあいさつした。

 開会のあいさつは稲嶺進オール沖縄共同代表「”くじけることなく正しいことを行いなさい”という先人のことばがある。正しいことをしておれば、お天道様は必ず見ていて下さる。来る参議院選挙も、タッピラカシて、(自公)半数割れを沖縄から突き付けていこう」と激を飛ばした。

 各地からの報告では、ドローンプロジェクトの奥間政則さんが「大浦湾埋め立てのために沖縄中で海砂が採集され、すでに100㎞を超える砂浜が消滅した。新基地建設は辺野古だけでなく、沖縄全島の自然破壊を引き起こしている」と訴えた。

 

また、カナダから参加した日系2世のチエコ・デービスさんは「沖縄は平和を発信するのに重要な場所だと感じた。カナダでも沖縄を発信していきたい」と思いを語った。

 デニー知事のメッセージ、国会議員団、県議会議員団の挨拶もあり、50回を迎えた県民大行動は、熱い思いを共有して正午過ぎ解散した。

 やんばるの山々は、まだ梅雨の花・イジュが咲き誇り、慰霊の月を迎えて月桃の花も香っている。

 

2025年6月9日リンクURL