ふくぎ(福木)の花 香る

 県外の人で、これが「ふくぎ」の花と知っている人は、かなりの沖縄通です。

 那覇市内の街路樹として植えられた「ふくぎ」の花が、いま真っ盛り。木に付いているときはあまり目立ちませんが、地面に散り敷く様子はなかなか風情があります。敷石とのコントラストも絶妙です。

よく見ると、梅にも似た小さな花の形がかわいらしい。あたりに漂う甘い香りは「わたしここにいるよ」と、自己主張しているかのようで、花の地味さを補って余りあります。写真を見ているだけでも、気のせいか、香りが漂ってくるのです。

「福木」という名前も縁起がいい木ですね。台風銀座の沖縄では、古くから防風、防潮林として屋敷の周りに植えられてきました。私のケラマ島の実家もぐるりと屋敷の周りをふくぎが取り囲んでいます。

 また、その皮は、紅型染の深みのある黄色の染料としても有名です。

 <黄色地鳳凰瑞雲霞文様の紅型>

 かつては、王族の女性しか着ることの許されなかった紅型衣装。今は晴れ着や琉球舞踊の衣装として広く活用されています。

 

2019年5月6日リンクURL

GWの沖縄 ~ 那覇市場・壺屋

10連休となった今年のゴールデンウィーク。那覇市内の繁華街はどこも人の波の洪水状態です。

<10連休2日目の那覇公設市場前>

 那覇公設市場の中で食堂を経営している友人に用があって、久しぶりに那覇市場に出かけました。途中、国際通りはまるで、お祭りの後のような人だかり。那覇の公設市場も、暮らしの場ではなく、すっかり観光地になってしまいました。

早々に用事を済ませて、壺屋に向け市場通りを抜け出そうしたところで、笑顔のシーサーさんを見つけ、ちょっとほっとしました。

壺屋通りも外国人も含め結構な人たちが散策しています。

 しばらくご無沙汰しているうちに、ちょっといい感じの新しいカフェができていたりして、いつの間にか私も観光客気分に。

満開の月桃の花も香っています。

 でも、やっぱり壺屋はシーサーですよね。私がカメラを向けていると、店主が出てきて解説してくれました。かなり著名な陶芸家の作品で、観光土産用大量生産の型抜きではなく、手びねりのシーサーとのこと。この一対で5~6万はするらしい。

 「シーサーは大好きだけど、とても買えないし、置く場所もないので、写真でシーサーコレクションしています」というと、苦笑いしていました。解説ありがとうございました!

 外国客だけでなく、国内客にも人気のようですね。今年のGW行く先ランキング、北海道に次いで堂々の第2位です。

ところで、2019年4月までの1年間に沖縄を訪れた観光客が999万9千人に達したということです。県は新年度1030万人を目指しており、観光客1000万人時代に突入です。

2019年5月1日リンクURL

月桃 うりずんに咲く

 今まさに生まれ出る瞬間、みずみずしさがはちきれそう。「うりずん」の言葉がぴったりの花「月桃 げっとう」です。

 沖縄のデリケートな季節を表す言葉「うりずん」、暑くもなく、寒くもなく、沖縄の一番過ごしやすい季節です。「潤い染む」が語源と言われ、陰暦の2、3月麦穂出るころから梅雨に入る頃までとされています。

 亜熱帯の沖縄は、冬からいきなり夏へと変わり、季節感に乏しいイメージがありが、細やかに自然を見つめていれば、いくらでも季節の移ろいを感じ取ることができます。

春から夏に向かう季節区分を、沖縄の先人たちは、春、うりずん、梅雨、若夏、夏と季節感豊かに呼び表しています。

 我が家の「月桃」も、季節に違わず、今年もたくさん花をつけてくれました。薬用成分もたくさん含む月桃、県外の友人たちに手作りの月桃茶を送って喜ばれています。

 植物って、ほんとにありがたいですね。

2019年4月30日リンクURL