恩納村以北のヤンバル地域で、大雨による被害が甚大だ。大きな河川や高い山がない沖縄では、これまで県外であるような洪水被害の経験がほとんどなかったことから、被害の大きさに驚きと戸惑いが広がっている。
<11月12日 沖縄タイムス> この日の辺野古ゲート前でも、洪水被害に話題が集中した。米軍演習や、辺野古埋め立ての土砂をとるために、木々を切り倒し、山々を削り、環境破壊を続けてきたことと無縁と言えるだろうか?
大雨の日は休日で、県の担当部署と連絡が取れないまま、雨が収まったので、どんなに被害が出ようとも、災害救助法の適応が出来ないという国の理屈にも批判の声があがった。沖縄県の対応の遅れということで片付けられてしまったのだ。誰のための法律だろうか?
この日は、リハビリ入院のため一月ほど辺野古をお休みしていたヒロシさんも無事退院して、久しぶりに座り込みに参加、持ち歌「ゲ、ゲ、ゲのゲート」を披露した。ヒロシさんは歌う。「ここには法律も、憲法も、何にもない!」。改めて実感させられる。
辺野古新基地の工事で違法の数々を重ねているのは国の方だ。この日も違法行為が横行した。
20トン以上のダンプは通常公道を走れない。走る場合は特別な許可を得たうえで、危険を避けるため前後を専用の先導車が誘導する決まりになっている。しかし、この日は20トン以上の重機類を運ぶ車両が何台もゲートを通過したが、先導車は埋め立て土砂を積んだダンプが兼ねていた。誤魔化し以外の何物でもない。気づいた市民らが何度も違法を指摘したが、防衛局も、県警も聞く耳を持たなかった。
自分に都合のいいことだけを国民に押し付けるのが、この国の法律運用の姿だ。
そんな国に、お互いに杖を突きながらも助け合い、辺野古反対の意思表示をするために、県外からやってくる庶民の気持ちなどわかるはずがない。
天に向かってのびのびと、たわわに実をつけたパパイヤに励まされて、今日もゲート前に座った。