水曜日、いつものように辺野古へ向かう。見上げると雲は白く高く、空は青く澄んで快晴だが、心は晴れない。
またも起こった「米兵による少女レイプ事件」。しかも、事件は昨年12月のクリスマスイヴに起き、3月には起訴され、犯人の身柄は米軍から日本側に移されていた。その時点で外務省には事件が伝えられていたにもかかわらず、沖縄県には一切知らされていなかった。事件から半年、起訴から3カ月がたった昨日、7月12日に公判が行われることが決まりメディアが知ることとなって事件が表面化した。
昨日は、「軍隊は構造的暴力、基地ある限り米兵による性暴力事件はなくならない」として、米兵の性暴力問題に取り組む「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の事務所には、県内外のメディアから問い合わせが相次いだ。
「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の共同代表・高里鈴代さんが今日のゲート前現場責任者。ゲート前でも事件のことが取れあげられ、怒りの声が湧いた。
なぜ事件が隠されたのか!6月の県議会選挙を前に、事件が表に出れば選挙に影響が出るのは必須だからだ。選挙の結果も変わっていただろう。
米兵が事件を起こし、米軍が先に身柄を拘束した場合、起訴されれば、犯人の身柄は沖縄側に引き渡されることが、日米協定で謳われている。ということは起訴された3月には、いやそれ以前、被害者が訴えた時点で縄県警も事件を知っていたはずである。それでも沖縄県には知らされなかった。隠ぺいは用意周到に口わら合わせが行われていたことがうかがえる。
少女の人権が踏みにじられた上に、選挙のために事件が隠蔽され、沖縄県がないがしろにされた。二重の屈辱である。
今日のゲート前、県警の排除に対して、みんながいつにも増して激しく抵抗した。
いつもより人数も多かった今日の辺野古、2回目、3回目もほとんど減ることなく、抗議行動がつづいた。
基地・軍隊を許さない行動する女たちの会では、明日(27日)午前10時から県庁記者クラブで抗議の記者会見を行うとともに、多くの女性団体に呼びかけ、今後さらに全県的な大きな抗議集会を開催するための取り組みを呼び掛ける。
また、7月6日(土)に座り込み10年目の辺野古大行動が、玉城デニー知事も参加して行われる。