県民大会 余話~参加者3万5千人?

その日、県民大会の会場となったセルラースタジアムは
スタンドだけでなく外野席も満杯、グランドに並べられたパイプ椅子の俄か席も参加者で埋まった。

それでも空席を求めて続々と人が入ってくる。

少し遅れてやってきた友人が
「中に入りきれない人たちが、外の大型スクリーンで大会の様子を見ている。スタジアム前の広場も、スタンドに入る通路もピロティも人でいっぱいだった。モノレールもまだ混雑していた」と興奮気味に教えてくれた。

目標の3万人をはるかに超え、「これは絶対に4万人以上いるね!」と、私の周辺に座っていた人たちは、仲間同士うなずき合った。

3万5千人

参加者がどれくらいになったのかみんな気になっているのに、
なぜかなかなか主催者からの発表がない。
大会終了間近になってやっと「3万5人」と発表された。
大きな拍手が起こった。が、ここはいつもなら大歓声が起こる場面だ。
きっと多くの人が「こんなにいるのに3万5千人?」と思ったのではないか。

私も思わず隣の友人と目を合わせ、拍手をしながらも首をかしげた。

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後日聞こえてきた裏話
3万5千人は、セルラースタジアムが満席になった時の数字だった。
消防法との兼ね合いで、主催者としては会場のキャパを超える人数を発表する訳にはいかなかった、と言うのである。
訪米前の翁長知事に、どんなところからいちゃもんがつけられるかわからないからだ。

翁長知事が、「あらゆる手段で新基地建設を止める」と言っていることに対し、安倍政権も、今、官邸、防衛省、海保、国土交通省、裁判所などを使い、あらゆる手段で、抵抗する沖縄県民に向けて強大な国家権力を発動している。
「こんなことまでするのか!」と、怒りを通り越して笑いたくなるような、みみっちいやり口も。

ということで、「参加者3万5千人」には納得した。

2015年5月27日リンクURL

県民大会 余話~「ウチナーンチュ、 ウシェーティナイビランドー」

翁長沖縄県知事は、17日の県民大会で「ウチナーンチュ、 ウセーティナイビランドー」と、うちなーぐちで発言を締めくくり、
3万5千人がスタンディングオベーションで、知事のメッセージに応えた。

地元の新聞社は、大会当日の号外と翌日の朝刊で、知事の発言のうちなーぐちの部分を「沖縄の人を、ないがしろにしてはいけない」と、語釈をつけた。

18日 沖縄タイムス

18日 沖縄タイムス

その記事を読んで「?」と、すごい違和感を思えた。そう思ったのは私だけではなかったと思う。
なぜなら、「ウチナーンチュ、ウセーティナイビランドウ」とは
「沖縄の人をバカにしてはいけませんよ」という強烈な響きを持つ言葉だからだ。
語尾こそ丁寧語を使っているが、そこにまた、だれを相手に発した言葉であるかもあらわれている。

後日、沖縄タイムスはこんな記事を載せた。

20日 沖縄タイムス

20日 沖縄タイムス

推測するに、県はマスコミにたいして、事前に知事の発言内容をニュースリリースとして流したと思われる。そこにうちなーぐち部分の語釈がついていたのだろう。
知事は、県民にはうちなーぐち部分で十分に真意が伝わると信じて、ことばが向けられた相手の人間性までは否定しないという配慮をした。そして、沖縄のマスコミも知事の配慮を尊重した(デスクや整理部はずいぶん悩んだだろうなぁ)。と、私は理解した。

うちなぁんちゅ(沖縄人)はどこまで優しいんだろうか。

2015年5月24日リンクURL

辺野古 あ・ら・か・る・と~辺野古総合大学と文庫

毎日のように辺野古のゲート前に座り込みに来ている人たちは
シュワブゲート前のことを「辺野古総合大学」と呼んでいる。
ここに来ることでいろいろなことが学べるからだ。

ゲート前の座り込みには、実に多彩な人たちが参加していて
沖縄の平和運動の歴史はもちろん、さまざまな分野の専門家の話しから
社会学、政治、経済、建築、生物、環境問題、歌や踊り沖縄の古典音楽(三線)の伝統芸能まで、辺野古大学は、他に類のないユニークな総合大学なのである。

ことに若者たちは、辺野古体験で何よりも人生に大切な人間学を学ぶようだ。

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その辺野古大学に最近「辺野古文庫」が誕生した。
ブルーシート一張りの質素な図書館で、まだ蔵書も少ないが
海保の暴力的な過剰警備を告発する写真展も開催中。

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辺野古・ゲート前の座り込みに参加する際には是非お立ち寄りを。

蔵書を増やすため、書籍の寄付を受付中。
皆さんに読んでもらいたい本や資料などありましたら、ご提供ください。

2015年5月23日リンクURL