その名のとおり
月の光を待つかのように
夜遅くに、花を開きます。
照明が足りなくて、花の美しさが半分も捉え切れていません。
透き通って、清らかで、神秘的な美しさです。
翌朝には、静かに花びらを閉じてしまいます。
ガジュマルの木のシーサーです。
わが住み処の、すぐ近くの道路脇に鎮座しています。
仕事に行くにしても、何にしても
毎日この前を行き来しているわけですが、
うかつにも私はこれがシーサーとは
長い間(たぶん10年以上)、気がつきませんでした。
一本のガジュマルの木を丸ごと使っているので 、
つまりかなり大きいので
私の目線からは、ただの木としか捉えられなかったのでしょう。
ある日、信号待ちの間に、ふっと空を見あげ
目線を戻す途中で、傍らのガジュマルの木が
シーサーの姿をしていることに気がつきました。
ビックリしたなぁ、もう!
シーサーの背中に回ると
「交通安全」の看板がありました。
お盆の中日に島の青年たちが
エイサーで集落の中を練り歩き(道じゅねー)ます。
エイサーは、お盆で帰ってくるご先祖さまを お迎えするための、いわゆる 盆踊り。
新盆を迎える家の前では、特に思いを込めて踊ります。
その家庭からは、青年たちへ
お礼に泡盛が振る舞われ、
青年会の活動資金にと金一封が贈られますが
今年は、震災被害地への義援金に
なのだるそうです。
東北から遠く離れた沖縄の、
さらにまた離れ小島の青年たちの
熱い心意気が伝わってきます。
お正月は帰らなくても、
お盆は、よっぽどでない限り里帰りする。それが島人の心。
お供え物で賑やかなお仏壇です。
パイナップルにサトウキビ
そして泡盛がいかにも沖縄。
サトウキビは、ご先祖さまが、
このたくさんのご馳走を担いで帰るための天秤棒だそうです。
エイサーを見送って
夕刻の西の空にこんな雲が…。