かちゅうゆ~応用編

近年は職場での昼食も、お弁当派が少なくないと思います。
愛妻弁当、いいですね!
若い方はおふくろの味かな?最高ですね!

でも、特に冬場、そのお弁当に「温かいみそ汁があればなおいいのに…」
なんて思ったことないでしょうか?

そんなときでも今どきは、近くのコンビニまでちょこっと走れば
カップ入りのインスタントみそ汁などがすぐに手に入る便利な世の中ではありますが、

少ないお小遣いの節約と、
余計な添加物を身体に取り入れたくないというかたは
ぜひお試しください。

超簡単で、ヘルシーで、経済的な自家製インスタントみそ汁が
あなたのご要望にお応えします。
前回ご紹介した「かちゅうゆ」の応用編です。                                                                                     「かちゅうゆ」の基本材料で味噌玉をつくり、お弁当と一緒に持ち運びできるよう、  ラップに包む だけです。

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味噌、ネギ、鰹節(削り)に、写真はチリメンジャコが入っています。

ラップで丸めると、これくらいの大きさになります。

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お昼時間にお弁当の包みを開けると、これが出てくるというわけです。                                                                      あとは、マグカップに入れお湯を注ぐだけです。

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毎日ひとつずつなんてめんどくさいので,作るときは一度に4~5個つくり                                                                                                                                    私の場合は職場の冷蔵庫に入れておきました。                                                                                   そして、職場の仲間たちへもおすそ分けします。

すると真似する人も出てきて、具に何を入れたらおいしいか、                                                                           お互いに情報交換をしたり、味比べをしたりと、昼食時間が楽しくなります。

むかし、おばぁから伝授された暮らしの知恵「かちゅうゆ」、                                                                             いまも私たちの暮らしのなかにしっかりと息づいていることがうれしいです。

 

※ 注意することは、必ず湯沸しポットなどから直接熱湯を注ぐこと。                                                                                                                                                                             お湯がぬるいとおいしくできません。

 

 

 

 

 

 

2013年9月28日リンクURL

かちゅうゆ~ おばぁの知恵袋 ①

DSCN0363「かちゅうゆ」 は、直訳すれば「鰹湯」。

今からふた昔も三昔も昔のこと、
二日酔いで寝床から頭も上げられない父に、祖母がつくってあげていた「かちゅうゆ」。

平たく言えば、手作りの即席みそ汁なのです。

子どもでも、風邪をひいたときなど、体調を崩したときには 食べさせてもらえました。

これを料理と呼ぶにはあまりにも簡単で、 「料理に失礼かな」と思うほどの料理。
だけど、これがおいしいのです。

私は、今でもよく作ります。
急いでいるときの夕食に、母と二人だけの朝食に とても便利で、おいしいから。

嘘だと思ったらお試しあれ!

かちゅうゆ <レシピ>

汁椀に
鰹節の削り…… 一掴み
お好みの味噌…… 大さじ1杯弱
刻みネギ、もしくはわけぎ(万能ねぎ)…… ひとつまみ

以上を基本として、
トッピングに、卵、乾燥わかめ、豆麩などを 好みで加え、あとは熱湯を注ぐだけ。

二日酔いはシャキッとするし、夏バテも吹き飛び、 食欲がないときでも けっこう食べられます。

この「かちゅうゆ」、わがふるさと渡嘉敷島が全国的に知られたブランドになるほどの鰹節の名産地だったから生まれた郷土料理かと思いきや、さにあらず、沖縄県内各地にあることが、大人になってわかりました。地域によって、味噌味だったり、醤油味だったり、塩味だったりするようです。
(つづく)

2013年9月26日リンクURL

しまくとぅばの日

今日9月18日は沖縄県が条例で定めた「しまくとぅばの日」
制定から7年たって、なぜだか今年は例年になく盛り上がっている。

琉球舞踊

琉球舞踊

かつては「方言」としてさげすまれ、
あるいは、教育上よくないと厳しく禁止、処罰の対象ともなった時代があつたと思うと、 隔世の感がある。

戦争中は「方言を使う者はスパイ」とみなされ、日本軍に射殺された住民も少なくない。

戦後も、語彙の少ない劣った言語と決めつけられて、
学校では、「標準語励行」が年間を通しての週訓であった。
それは、私が高校性のころ(1960年代はじめ)までまだ残っていた。

それでも、反抗的で、悪ぶるのがかっこいいと思っている男子生徒は
わざと「方言」を使った。

叱られたり、罰せられたりしたくない、いい子ちゃんでいたい女子生徒は
ほとんど「方言」を使うことはなかった。

その名残で私は、聞くことはほぼ完ぺきにできる(おばあちゃん子だったため)」が
しゃべることがほとんどできない。
そのことはいま、悔やんでも悔やみきれない後悔となっている。

日銀那覇支店の門獅子(シーサー)

日銀那覇支店の門獅子(シーサー)

「しまくとぅば」と呼ばれるれるようになったのは
ここ10年くらい前からである。
いぜんは、「方言」が一般的だった。

しかし、琉球の言葉は、日本語のなかの一方言ではなく
琉球諸語として言語学的にも認められたこともあって
ある時期から「うちなぁぐち」と呼ばれるようになった。

しかし、「うちなぁ」は、沖縄本島だけを示すもので
宮古・八重山をはじめ、島々で言葉がまったく違い
首里、那覇の言葉を中心する「うちなぁぐち」には含まれないとの異議が出され、 「しまくとうば」へと変遷してきた。

「しまくとぅば」の「しま」が漢字でないのは
同じ沖縄本島でも、地方や地域で言葉は大きく異なる為で
「シマ」には、島々だけではなく、地域あるいはふるさとの意味合いがあることから
「しまくとぅば」となってきたと、私は理解している。

昨年あたりから、那覇市が、役所を訪れる市民へのあいさつ・「はいさい・はいたい運動」展開したり、 学校教育のなかに取り入れる努力をするなど
行政が率先して「しまくとぅば」ムーブメントを起こし、県民に広がりつつあるのはなぜなのか?

そこには、辺野古への新基地建設、オスプレイの強行配備など
日本政府の沖縄に対する差別としか言いようのない理不尽な仕打ちと
無関係ではないと感じるのは、私だけではないだろう。

DVC00169.JPG地元新聞・沖縄タイムスは、今日の社説「うちなぁぐち」で書いている。
『忘んなよ「沖縄ぬ肝心」(忘れるな、沖縄の魂の叫び)』

沖縄出身の詩人・山之口獏が、戦後沖縄に帰省した折、出会った故郷の人たちに沖縄の言葉であいさつをしたら、 「こんにちは」と日本語で返ってきたことに対して

「ウチナァグチマデン、イクサニサッタルバスイ
(沖縄の言葉までも、戦争にやられてしまったのか!)」と 嘆いたという有名なエピソードがある。

また、沖縄の先人は古くから
「しまくとうば忘りいねぇ、国失ないん (島の言葉を失うことは、国を失うことである)」と教えている。

言葉は生き物、文化、時代をうつし、暮らしのなかでしか生き残れない。

ふるさとの言葉を失ってしまった自らの反省として、40年以上も前から、うちなぁぐち・しまくとぅばを、仕事のなかでも積極的に使ってきた者としては、願わくば、過激なナショナリズムに陥ったり、その道具に利用することだけは、してほしくないと心から祈っている。

2013年9月18日リンクURL