やんばるに遊ぶ ~ やんばる・伊江島の旅②

 東京から友人たちを迎えての二日目(4日)。この日は本来なら月一度の辺野古県民大行動が行われる予定で、友人たちはこの集会に参加、午後は抗議船に乗ることになっていた。しかし、コロナ禍で中止になったため、一日まるまるスケジュールが空いてしまった。

 さぁ、何しよう!どこに行こうか!明日の伊江島行きに備えて、今夜は名護に宿泊するので、とにかく北へ向かわなければならない。

「せっかくの沖縄、のんびり遊ぶのもいいじゃない!」と言うので、路線バスで東海岸沿いに景色を楽しみながら名護を目指すことに。

 いずれも人生経験豊富な3人の友人たち、臨機応変にツボどころをおさえて行き先が決まった。

 まず最初の目的地は、リゾート地沖縄の中でも最高クラスのリゾートホテル・ブセナテラス。2000年の沖縄サミットの会場にもなり、世界の首脳たちが泊った高級ホテル。

 でも誤解無きよう!目指すはホテルではなく、ここにある海中展望台で美しいサンゴや熱帯魚たちに会うこと。

 

 沖縄はこのところの雨続きで海水が濁り本来の美しさを満喫できなかったが、それでもたくさんの魚たちが群れて泳ぎ、亜熱帯の海の豊かさを想像させるに十分だった。「天気のよいときにまた来よう!」と思わせてくれた。

  * * *

 ブセナからまた路線バスに乗り向かったのは、沖縄最古の泡盛工場として、国指定の文化財に指定された「津嘉山酒造所」

 国指定の文化財とあって、工場の職員が1時間にわたって酒造所の歴史から、泡盛のできるまでを、丁寧に説明・解説してくださった。

 

 戦時中は米軍に接収され、司令部のオフィスが設置された痕跡が遺されていた。

 工場と一体になった住宅や庭も文化財に指定されている。

 津嘉山酒造のつくる泡盛の銘柄は「国華」。ンンッ!「国の華」とは!と、私は内心色めき立ったが、「国」は日本国の国ではなく、沖縄本島北部地域を指す、国頭(くにがみ)の「*国」。沖縄北部地域の「華」となりたいとの思いが込められた銘だという。

 泡盛好きの私は、ほっと胸をなでおろし、工場見学の記念に3合瓶の「国華」を一本買って帰った。

 明日は、今回の大きな目的の一つである「伊江島」の旅を紹介する。

 

※ ちなみに沖縄本島は、北部地域を「国頭」、中部地域を「中頭(なかがみ」、南部地域を島尻(しまじり)と呼ぶ。沖縄自体が一つの国だったころの名残。

 

 

2020年12月10日リンクURL

「障害者の日」に新基地断念を求めるアピール ~ 今日(12月9日)の辺野古

 今日も朝から冷たい雨。7:00に那覇を出発。8時すぎ辺野古に着くころは大降りになっていた。

 こんな日の早朝は、来てくれる人も少ないだろうと思っていたら、豈図らんや9時の一回目の搬入に40人近くが座り込んだ。

 大事な日に限ってよく雨が降る沖縄。「こんな日だからこそ、私が行かなくて誰が行く!」。うちなぁんちゅ(沖縄人)のそんな心意気が、これまでどれだけ多くの難題を乗り切ってきただろうか。

 

 辺野古ダムの湖面に、美謝川切替のためのボーリング調査の単管やぐらが建てられたということで、「昨日(8日)緊急に名護市長への要請と抗議の集会を呼び掛けたら、わずか3時間で60人がかけつけてくれた」と、山城博治さんが報告した。
 
 「渡具知市長は、『調査の敷地は民有地で地主の許可を得ており、市としては関知しない』と言っているが、市民側が、『そうではない!もっと勉強して対応しろ』と、名護市が関与すべき根拠となる資料を渡して抗議してきた」という。
 「違法もお構いなくあの手この手で強行してくる防衛局(国)に、こちらも間髪入れずに行動することが大事」と山城さん。
 
 
 
 
 
 降りしきる雨に、雨具は着ていても中まで滲み込んでくる。寒さで抗議の声も震えた。
 この日、ネット上では「こんな寒い雨の日に、バッカじゃないか!」とあざ笑うネトウヨの書き込みが拡散されていたという。
 
 
 今日12月9日は「障害者の日」。この日の前後に毎年開催されてきた「辺野古障がい者のつどい」が、今年はコロナ禍で開催できなかったことから、「辺野古  障がい者のつどい実行委員会が、「私たちは 辺野古新基地建設の断念を求めます」と、アピールを発表した。
 
 アピールによると「75年前、ナチスドイツはユダヤ人の大量虐殺の以前に、病人や障害者をガス室に押し込め、虐殺した。戦争の役に立たない者、足手まといになるものは抹殺するという優性思想の最たるもの。20万人の障害者が犠牲になった。
 辺野古新基地も戦争につながるもの。戦争になると障害者や弱者が真っ先に殺される。私たち障害者こそ辺野古の新基地建設に反対しなければならない。健常者と連帯して辺野古新基地建設断念を勝ち取ろう!」と訴えた。
 
 
 
 県内外から寄せられたメッセージも紹介された。その一つ伊江島・土の宿の木村ひろ子さんのメッセージ。
  
  俳優・中村敦夫さんのメッセージが心に響いた。
 
 「無限」と「有限」
「無限」の経済成長を求めるものは、最終的に「戦争」にたどり着きます。
彼らにとって「戦争」は最も効率的な経済政策だからです。
しかしながら、地球も人間の命も、辺野古の美しい海もすべて「有限」です。
自然を破壊し、大勢の命を犠牲にし、一握りの人間だけが富を独占しようという企てに、私たちは協力するわけにはいきません。
 基地建設に反対するすべての人々に、エールを送りたいと思います。
 
          2020年12月9日 (障害者の日に)中村敦夫
 
 
 交通事故で障がいを負い、身体と精神二つの障害を持つという糸満島ぐるみのメンバーが、自作の歌を披露した。自分にできることとして、安和や塩川、地元の街中でのスタンディング行動に歌とギターでアピール行動に参加しているという。
 
 
 
 今日も天候不良のため安和桟橋、塩川港の土砂搬出の動きはなく、水曜日安和担当の糸満しまぐるみなどのメンバーも辺野古に合流。正午の2回目の座り込みには、70名余に膨れ上がった。
 
 
 
 今日は一日雨の中での行動となった。コロナ禍、インフルエンザの季節、医療崩壊寸前で風邪くらいでは、病院で診てもらえないという。誰も風邪などひかぬよう祈るばかり。
 
 
2020年12月10日リンクURL