「障害者の日」に新基地断念を求めるアピール ~ 今日(12月9日)の辺野古

 今日も朝から冷たい雨。7:00に那覇を出発。8時すぎ辺野古に着くころは大降りになっていた。

 こんな日の早朝は、来てくれる人も少ないだろうと思っていたら、豈図らんや9時の一回目の搬入に40人近くが座り込んだ。

 大事な日に限ってよく雨が降る沖縄。「こんな日だからこそ、私が行かなくて誰が行く!」。うちなぁんちゅ(沖縄人)のそんな心意気が、これまでどれだけ多くの難題を乗り切ってきただろうか。

 

 辺野古ダムの湖面に、美謝川切替のためのボーリング調査の単管やぐらが建てられたということで、「昨日(8日)緊急に名護市長への要請と抗議の集会を呼び掛けたら、わずか3時間で60人がかけつけてくれた」と、山城博治さんが報告した。
 
 「渡具知市長は、『調査の敷地は民有地で地主の許可を得ており、市としては関知しない』と言っているが、市民側が、『そうではない!もっと勉強して対応しろ』と、名護市が関与すべき根拠となる資料を渡して抗議してきた」という。
 「違法もお構いなくあの手この手で強行してくる防衛局(国)に、こちらも間髪入れずに行動することが大事」と山城さん。
 
 
 
 
 
 降りしきる雨に、雨具は着ていても中まで滲み込んでくる。寒さで抗議の声も震えた。
 この日、ネット上では「こんな寒い雨の日に、バッカじゃないか!」とあざ笑うネトウヨの書き込みが拡散されていたという。
 
 
 今日12月9日は「障害者の日」。この日の前後に毎年開催されてきた「辺野古障がい者のつどい」が、今年はコロナ禍で開催できなかったことから、「辺野古  障がい者のつどい実行委員会が、「私たちは 辺野古新基地建設の断念を求めます」と、アピールを発表した。
 
 アピールによると「75年前、ナチスドイツはユダヤ人の大量虐殺の以前に、病人や障害者をガス室に押し込め、虐殺した。戦争の役に立たない者、足手まといになるものは抹殺するという優性思想の最たるもの。20万人の障害者が犠牲になった。
 辺野古新基地も戦争につながるもの。戦争になると障害者や弱者が真っ先に殺される。私たち障害者こそ辺野古の新基地建設に反対しなければならない。健常者と連帯して辺野古新基地建設断念を勝ち取ろう!」と訴えた。
 
 
 
 県内外から寄せられたメッセージも紹介された。その一つ伊江島・土の宿の木村ひろ子さんのメッセージ。
  
  俳優・中村敦夫さんのメッセージが心に響いた。
 
 「無限」と「有限」
「無限」の経済成長を求めるものは、最終的に「戦争」にたどり着きます。
彼らにとって「戦争」は最も効率的な経済政策だからです。
しかしながら、地球も人間の命も、辺野古の美しい海もすべて「有限」です。
自然を破壊し、大勢の命を犠牲にし、一握りの人間だけが富を独占しようという企てに、私たちは協力するわけにはいきません。
 基地建設に反対するすべての人々に、エールを送りたいと思います。
 
          2020年12月9日 (障害者の日に)中村敦夫
 
 
 交通事故で障がいを負い、身体と精神二つの障害を持つという糸満島ぐるみのメンバーが、自作の歌を披露した。自分にできることとして、安和や塩川、地元の街中でのスタンディング行動に歌とギターでアピール行動に参加しているという。
 
 
 
 今日も天候不良のため安和桟橋、塩川港の土砂搬出の動きはなく、水曜日安和担当の糸満しまぐるみなどのメンバーも辺野古に合流。正午の2回目の座り込みには、70名余に膨れ上がった。
 
 
 
 今日は一日雨の中での行動となった。コロナ禍、インフルエンザの季節、医療崩壊寸前で風邪くらいでは、病院で診てもらえないという。誰も風邪などひかぬよう祈るばかり。
 
 
2020年12月10日リンクURL