天も泣く !代執行裁判判決の日(12月20日)の辺野古

 朝からしとしとと冷たい雨の降る一日だった。沖縄の重大な節目の日はいつも雨が降る。今日は代執行裁判の判決の日だ。心は裁判所へひかれながら、辺野古へ。

 辺野古へ到着すると、すでに県内外のメディアがいっぱい詰めかけていた。判決の日の辺野古の様子をとらえようというのだろう。「もっと普段から取材して、ちゃんと辺野古の現実を伝えてくれよ!」と、つい愚痴を言いたくなる。

 高良鉄美参議院議員の顔も見える。代執行裁判の判決を前にコメントを求められた。「明治憲法と、敗戦を受けて生まれた現憲法はどこが違うか。戦争放棄と自治権が認められている。もし今日の判決が沖縄県の敗訴なら、この二つに違反する。戦争につながる辺野古基地の建設を許し、沖縄県の自治権を奪う憲法違反、まさに裁判所自ら司法権の放棄だ」

 いつにも増して、座り込む人々は排除に抗して粘り、県警も大勢のメディアのカメラが見つめる中、手荒なこともできず排除に手こずっていた。

 裁判は午後2時から。一回目の座り込みが終わって、判決を待ちながらテント下で休息。、なんとなく気が落ち着かない。

 

 那覇からの2台目のバスも到着して、正午前の2度目の座り込みは、さらに人数が増えた。雨は降り止まず、気温はどんどん下がりっていった。

 座り込みテントのすぐ横で、貴重種・おじぎ草がピンクの可愛らしい花をつけていた。この植物たちが生きる環境も、軍事基地の犠牲にしてはならない。

 昼食の後、スマホの動画で裁判所前の集会の様子などを見ながら判決の出る午後2時を待った。

 午後2時、五分もせずして、「沖縄県敗訴」の報。誰かがスマホ画面のニュースを読み上げた。「沖縄県敗訴。25日までに辺野古埋め立て設計変更承認を  県に命ず」。予想されたとはいえ、少しの希望も持っていなかったわけではない。だが、奇跡は起こらなかった。「沖縄、ここまでないがしろにされるとは!」ため息が漏れる。涙をぬぐう人も。

   雨の中で、三度目の座り込み。この後、午後6時から県庁前で行われる、「代執行判決抗議、デニー知事激励集会」に駆け付ける。

 

2023年12月20日リンクURL