海も怒っている! ~ 4月10日の安和桟橋

 水曜日は安和集中行動日。午前8:00、安和に着くといつもの喧騒がない。運搬船が見える岸壁で、リーダーの山城博治さんが一人海を眺めていた。

 今日は波が荒く、土砂運搬船が接岸できず、トラックの搬入も始まる気配がないという。沖に見える運搬船が接岸しようと、もう一時間近く桟橋に近づいたり離れたりしているとのこと。丁度満ち潮で満潮が近づいていたので、潮の流れも速く、下手すると桟橋に激突しかねないからだ。

 私たちが到着したときは、ついにあきらめて、船が離れていくところだった。

 それでもいつまた接岸するかわからないというので、ゲート前で様子を見ながら集会を開いた。一部、辺野古の方へ移動するグループもいたが、今日は県外から初めての参加者も多かったので、トラックの搬入はないものの、いつもの抗議行動を味わってもらおうと、ゲート前でデモ行進。目の前の県道を走る車にアピール行動を行った。

 横浜から参加した若者。県民投票のことを地元の新聞で読んで沖縄の基地問題に関心を持ったという。「デモに参加したのは生まれて初めてで、最初は違和感があったが、皆さんの熱い思いが伝わってきた。沖縄に来てよかったと思う。新聞やテレビのニュースで見ることとは違う、実際に体験しなくてはわからないということを実感した」と。

 兵庫県、長野県などからの参加者もマイクを握り、「県民投票以降、沖縄の報道が増え、私の周りでも関心を持つ人が増えた。辺野古の闘いは確実に広がっている。頻繁には来れないが、また必ず来る。共に頑張ろう!」と、エールを送った。

 今日は大雨の予報もあり、山の方から雨足が迫ってきたので、辺野古へ移動しよう(安和はテントなど雨を避ける場所がない)ということになった。

 最後にみんなでカチャーシー、辺野古名物・ラインダンス(別名辺野古ダンス)を踊って、10:40に安和での集会を締めくくった。 

 早朝よりさらに風が強くなり、波が激しく護岸を打ち付けていた。まるで海が怒っているように見えた。

<追記>しかし、昼過ぎから天候が回復して波もおさまったため、13:00からトラックの侵入がはじまり、午後4時前、250台分の土砂を積み込んだ運搬船が一隻辺野古へ向かったとのこと。

私は午後から別日程があり安和から帰途に就いたが、辺野古へ移動した那覇バスのメンバーは、午後から辺野古ゲート前の座り込みに参加。機動隊に強制排除されながら、工事用ゲートで抗議行動を続けた。この日は207台のトラックが工事資材を積んで基地内に入ったという。

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