高江ヘリパット阻止 緊急抗議集会~牙をむく国家権力

東村高江でのヘリパッド建設工事の再開に向け、政府が明日22日早朝から県道70号の複数箇所に検問を設置して一帯を封鎖し、ゲート前で座り込む市民や車両などの強制排除・撤去する方針が明らかとなり、今日午後2時から緊急抗議集会が、「N1」地区のゲート前で行われ、急な呼び掛けにも関わらず、1600人が駆け付けた。

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DVC00028.JPG 住民の会の伊佐共同代表「正月もお盆もなく(台風時を除く)24時間ここで座り込み10年目に入った。この間6つのうち二つしか造らせなかった。後の四つは絶対につくらせない」

DVC00023.JPG 高江住民・安次嶺さん一家「二つのヘリパットが完成し、米軍の運用が始まって、深夜まで続くオスプレイの騒音で、子どもが寝不足や低周波の影響で学校へ行けなくなったため、高江に住めなくなり、隣村に避難している。子どもたちは今も学校へ行けないし、友達にも会えない状況が続いている。村役場にも防衛局にも抗議しているが状況は変わらない。今日、多くの人たちが駆け付けてくれて、励まされた。改めて、この豊かな自然の中でのびのびと心豊かに暮らしていきたいと思う。それが実現できるよう皆さんと共に頑張りたい」

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DVC00004.JPG<抗議住民の車の前に張り付く防衛局職員。全国から動員され、24時間3交代で15人ずつがただ立ち尽くしている>

政府は、明日県道を封鎖して、抗議の人たちを排除、工事車両を中に入れるとしており、多くの人たちが泊まり込んで警戒するよう呼び掛けている。

県議会では、今日「高江ヘリパット建設中止を求める意見書」を可決した。

また、ときを同じくして、国は辺野古新基地建設を巡り、沖縄県を相手に新たな違法確認訴訟を、明日・22日に福岡高裁那覇支部に起こすと発表した。 辺野古の埋め立て承認を取り消した翁長知事が、政府の是正指示に従わないのは違法だとの確認を求めるもの。

参議院選挙が終わったとたん、現職大臣を落選させられた腹いせもあるのか、牙をむく国家権力のあからさまな姿がここにある。

2016年7月21日リンクURL

いま、「高江」で起こっていること 知っていますか?

参議院選の翌日の早朝、国は
オスプレイのヘリパッド建設に反対して住民が座り込みを行っている東村の高江に機動隊を導入して、工事再開のための資材搬入を始めた。

高江に機動隊               <18日 琉球新報より>

全国から集められた機動隊は500人余り、
かつての暴力団壊滅作戦で沖縄に機動隊を集めたときと同規模だという。

北部訓練所の一部返還するので、残りの部分にヘリパットを移設するというまやかしは、「普天間を返すので辺野古へ移設す」という新基地建設の手法と全く同じ。

高江ヘリパットの現状             <沖縄タイムスより>

北部訓練場にはすでに15か所のヘリパッドがあり、これ以上なぜ必要なのか?辺野古新基地に連動して、従来のヘリパットより大規模で、オスプレイの熱風の噴射に耐えられる強固なヘリパットが必要だからだ。

しかし、工事に必要な環境アセスでは、オスプレイについては全く明らかにされておらず、オスプレイが使用するなら、本来ならば、改めて環境アセスを実施しなければならないはずである。ここでも違法な工事がまかり通っている。

 <那覇で、スタンディングアピール>

 高江は遠く、那覇から3時間はかかる。抗議に駆けつけたくても行けない人々が、せめて抗議の声をあげようと、那覇市内・県民ひろばで、スタンディングアピールを行った。

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DVC00003.JPG 5000種の希少動植物が生息するヤンバルの森は、東洋のガラパゴスと呼ばれ、世界自然遺産の候補地にもなっている。命の森を守ることは、人々の当たり前の暮らしを守ることでもある。

高江の住むこの方は、「計画されている6つのうち2つが完成し、すでにオスプレイの訓練がはじまったことで、早朝・深夜を問わず騒音がさらに激しくなり、子どもたちが寝不足と頭痛や吐き気などで学校にいけない状況が出ている。人間でさえこんなに辛くて大変なのに、ノグチゲラやヤンバルクイナ、貴重植物など小さい命はとても生き残れない」と訴えた。

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今朝の新聞は、沖縄防衛局の調査で、夜間の騒音が2年前の24倍に回数が増え、騒音の数値も1・4倍に上がっていることが分かったと報じている。

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明日、高江のN1ゲート前で、午後2時から抗議集会が開かれる。

2016年7月20日リンクURL

今日(7月15日)の辺野古~涙の理由は?

DVC00009.JPG法事と体調不良と参議院選挙でしばらく行けず、3週間ぶりの辺野古だった。

今、高江がとても大変で、多くの人が高江の緊急行動に駆けつけ、嘉手納ゲート前での抗議行動の広がりもあって、特に金曜日の辺野古ゲート前は最小人数で行われている。

 

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それでも、今日も元気いっぱい!意気軒高な辺野古ゲート前。参議院選関連の話題が多く、「県民に”NO”を突き付けられた落選議員が”沖縄担当大臣を続けているのはおかしい。自ら大臣を辞任すべきだ」との声があがった。

プロの民謡歌手であるシンザトさん。彼が三線で歌いだすと、誰からともなく踊りだす。これが沖縄の文化。(私も踊っていたので、写真はありませんが…)

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シンザトさんが「平和の願い」歌ったときのこと。この歌の背景を説明する途中で感極まり嗚咽し、声が途切れた。歌いだしてもなお途切れがちに歌詞を絞り出すように歌い続けたシンザトさん。聞く方も「頑張れ!」と声をかけつつ共に涙を流しながら聞いた。

ちなみに「平和の願い」の歌詞は、

作詞:平識ナミ 作曲:普久原恒男

1.沖縄(ウチナー)てぃどぅ島や 何時(イチ)ん戦世(イクサユ)い
安々(ヤシヤシ)とぅ暮らす 節(シチ)や何時(イチ)が
*ディー 我(ワ)ったー 此(ク)ぬ島沖縄(ウチナー)
平和願(ニガ)らな 此(ク)ぬ沖縄(ウチナー)

2.忘(ワシ)るなよ互(タゲ)に 哀(アワ)り戦世(イクサユ)や
世間御万人(シキンウマンチュ)ぬ 肝(チム)に染(ス)みてぃ
*繰り返し

3.上下(カミシム)ん揃(スル)てぃ 心(ククル)打ち合わち
誠此(マクトゥク)ぬ沖縄(ウチナー) 守(マム)てぃいかな
*繰り返し

4.思事(ウムクトゥ)や一道(チュミチ) 恋(クイ)しさや大和(ヤマトゥ)
やがてぃ御膝元(ウヒジャムトゥ) 戻(ムドゥ)る嬉(ウリ)さ

歌詞の大まかな意味は

わが島沖縄、いつまでも戦争のような状態、いつになったら心安らかに暮らせるときが来るのだろうか?みんなで心合わせて平和を願いましょう。

忘れないでおこうお互いに、戦争のときの苦しさ辛さを、みんなの心に染めて…。みんなで心合わせて、沖縄をを守っていきましょう。

 

この歌を歌いながらシンザトさんの胸に去来したものが何だったのかは知る由もないが、数日前、開会中の県議会の質疑応答の中で、元海兵隊による強姦致死事件の概要を説明していた県幹部が、途中声を詰まらせ涙声で答弁した、との新聞報道もあった。

悲惨な沖縄戦から引き続き、基地の島故の事件事故で多くの県民が被ってきた心の傷は、直接の被害者だけでなく、多くの県民にとってトラウマとなり、事件事故が起こるたびに、過去の苦しみ悲しみが呼び起こされ、何度も繰り返しえぐられる。

今日もそんな場面を目の当たりにした辺野古だった。

 

2016年7月15日リンクURL