3・8国際女性デーの辺野古

 辺野古ゲート前の新基地抗議行動は、各曜日で現場の責任者が決められているが、水曜日は唯一女性が抗議行動の指揮を担う。たまたま今週は「3・8国際女性デー」に重なり、女性の多いゲート前は話題に事欠かなかった。

 辺野古に向かうバスの中は国際女性デーの話題で盛り上がったが、辺野古に到着するなり、先着の人たちからショッキングな報告。

 かの「ひろゆき」事件以来、沖縄に無関心だった人たちにも知られるようになった座り込み日数が刻まれた看板だが、またまた標的にされ持ち去られたという。

 この4桁の数字は一枚ずつ抜き取って日付の変更ができるようになっており、これまでもはぎとられそこらへんに放り投げられ、踏みつけられたりしたことは何度かあったが、持ち去られたのは今回が初めてである。

 沖縄の島々で自衛隊ミサイル部隊の配備など軍事要塞化が強行されるなかで、あきらめずに国家権力に抗い続ける沖縄が、ネットをはじめあらゆる暴力のターゲットなっている。例え考え方が違うとしても、こんなこと(暴力)をして他者をあざけり貶めることが、その人にとってどんな意味があるというのだろうか?

 心が折れそうになりながらも、気持ちを奮い立たせてゲート前に座り込んだ。

 

工事用ゲート向かいの崖に咲くオキナワトベラ。トベラは「扉」のことで、葉や枝に独特の香りがあることから、かつては「扉」に吊り下げて魔除けとしたことからこの名がついたといわれる。

 正午前、工事用ゲートでの2度目の座り込み。最近は県外からの参加も少しずつ増えてきた。

 この女性も県外からの参加。「コロナ禍前は、ほぼ毎月のように沖縄・辺野古へ通った。気が付いたら年金のほとんどが飛行機代に消えていた。また来れるようになって、うれしい」と。

 この方も沖縄出身だが、今は県外で暮らす。今回は大学時代の恩師や友人たちが沖縄へ行くというので、案内も兼ね一緒にやってきた。



 さあ!小学生の素直な問いに、『人の話をよく聞く』ことを得意とするという岸田首相は、何と答えるのか?沖縄の私たちも知りたい。

 午後3時前、工事用ゲートでのこの日3度目の座り込み。

 春休みに入って、県外からの若い人だけのグループが増えているという。「ひろゆき氏」同様、抗議行動が休みの土・日や、抗議行動が終る5時以降の時間帯が多いとのこと。今日も男性だけ3人組が2組。5人組が1組きた。

 道路反対側の少し離れたところから、座り込んでいる私たちを背景に笑いながら自撮りして、5分ほどで立ち去った。明らかにひやかしの雰囲気でいい感じはしなかった。

 3組目の5人組、最初は前の3人組同様の態度で「またか!」と思ったが、抗議行動のメンバーが語りかけ、一生懸命説明したら立ち止まって聞いてくれた。そのうち、機動隊に排除される人々、列を成して基地の中に入って行くダンプの様子を見て、その顔から次第に薄笑いが消えていった。何か感じとってくれていたら嬉しい。彼らと話した人によると、東京都内の某大学の学生たちだそうで、「ネットで話題になっている場所が見たかった」と言っていたそう。

 辺野古の帰り道で出会った、自宅ちかくの民家に咲くメイフラワー。「5月の花」が、沖縄では2~3月に満開になる。

 

 「国際女性デー」に選ばれた3月8日は、1904年にアメリカで女性労働者が婦人参政権を求めてデモを起こした日。このデモがきっかけで、1910年にコペンハーゲンで行われた国際社会主義会議で、「女性の政治的自由と平等のために戦う」記念日が提唱されるなど、女性デー制定に向けた動きが世界各地で始まった。

 1975年の国連の国際女性会議で実施が決議され、その後1977年の国連総会で3月8日を「国際女性デー」とすることが議決された。 女性への差別撤廃と女性の地位向上を訴える。

 

2023年3月9日リンクURL

石垣島ミサイル配備始まる ~ 陸自車両150台搬入

 これまで基地のなかった石垣島に自衛隊基地の建設・配備を進める国は、16日の石垣島駐屯地の開設に向けて、ミサイル発射台を含む軍事車両の搬入を開始した。昨日(5日)は150台が、抗議・反対して座り込む200人の住民を、県警機動隊がごぼう抜きして150台(最終的に200台)が搬入された。


 

 

2023年3月6日リンクURL

さんしんの日(3月4日)の辺野古 ~ 第36回 県民大行動

  毎月第一土曜日に行われる辺野古県民大行動、たまたま「さんしんの日」と重なった。

 「文化の力で辺野古新基地建設を吹き飛ばそう!」と、2014年から辺野古ゲート前でも毎年行われてきた「さんしんの日」。コロナ禍でこの3年間は開催できなかったが、今年やっと一部復活した。

 暗いニュースばかりが毎日のように島を覆うがごとく襲ってくる沖縄、こういう時だからこそ先祖代々受け継がれてきた文化の力で元気をつけて頑張ろう!と、「さんしんの日」復活の経過を報告する高里鈴代オール沖縄共同代表の開会あいさつの声も弾む。

 「今年までは自粛」としていたのを急遽3日前に実施が決まったこともあり、弾きて・歌い手も、踊り手も十分にそろわず、例年に比べて少々物足りなかったが、それでもみんなの気持ちを高揚させるに十分だった。

 いざとなればその場でもすぐに10人や20人の踊り手や三線(さんしん)奏者が出てくるのは、沖縄における芸能の普遍性の表れである。歌や踊りは、決して特別な人たちだけのものではない。


 県民大行動はこの後、いつものように国会議員代表、県議会議員代表、各島ぐるみ会議代表とあいさつが続活き、玉城デニー知事もメッセージを寄せた。  

 県外からの参加者として、「米軍駐留は憲法違反」とした有名な「伊達判決」を活かす会の共同代表で砂川事件元被告の土屋源太郎さん(88歳)が、「砂川事件裁判国家賠償請求訴訟」を通して今も闘い続けていることを報告。「今日の県民大行動に参加して、沖縄の皆さんの熱い思いに触れ感動した。立川基地だけでなくすべての米軍基地に反対する。沖縄に連帯してこれからも闘い続ける」とあいさつした。

 

 

 

 

 

 穏やかな春の日差し中で開催された3月の辺野古県民大行動、およそ600人(主催者発表)人が参加した。

 この日は石垣島で自衛隊のミサイル配備開始に抗議する全国集会や、うるま市でコロナ禍で中止が続き4年ぶりに再開された大規模な市民マラソンなどがあり、いつもより参加者が少なかったが、気持ち的には盛り上がりのある集会となった。

     

 

 

2023年3月5日リンクURL