伝え合い、つながろう。そして、わたしたちは あきらめない ~ 高江座り込み 15周年報告集会

 昨日(6月5日)は、北部訓練場ヘリパッド建設に反対して闘っている高江の座り込み15周年報告集会に参加した。

 やんばる(山原)と呼ばれる沖縄本島北部の亜熱帯の森は、世界にも類を見ない生物多様性に富む動植物の宝庫。世界でここにしかいないヤンバルクイナやノグチゲラなどの固有種で絶滅危惧種が数多く生息する奇跡の森である。戦後米軍はこのやんばるの森を、ジャングル戦の訓練場として使用して来た。

 2007年、北部訓練場の過半が返還されると発表され喜んだのもつかの間、残った半分に、新たなヘリパットがくられるとわかった。それは東村高江の集落を取り囲むように6つ、しかもあの悪名高きオスプレイ専用のヘリパットである。

 高江地区では集落を上げて反対の声を上げ、工事のために設けられたゲートにテントを張り、監視活動を開始した。以来15年、政府は2016年に全国から1000人もの機動隊を動員し、座り込む住民、県民を排除し工事に着手、2019年ヘリパットの完成を宣言した。が、森の中では今も工事が続き、返還された跡地からは、世界遺産に登録されたものの、米軍の廃棄物(未使用の実弾や放射能物質を含む戦闘機器など)が回収・浄化されず問題化している。

 

 昨日の15周年報告集会は、高江機動隊派遣訴訟の各地からの報告を中心に行われ、福岡、東京、愛知、沖縄からそれぞれ訴訟の経緯が紹介された他、米軍による水汚染とたたかうハワイ先住民のメッセージビデオの紹介などが行われた。

 また、ジュゴン保護キャンペーンセンターの吉川秀樹氏が「やんばるの森を真の世界遺産へ」と題する報告も、今後への取り組みの希望となった。

 

 

 報告集会が行われた東村の農民研修センターまでは、那覇からは片道2時間半余り。そこから高江の現場まではさらに30分以上かかる。およそ3年ぶりの東村だった。

 道中見上げる空は梅雨明けはまだなのに、すっかり夏模様。

 羽地たーぶっくゎ(田んぼ)には稲が豊かに実り、刈り入れが近いようだ。羽地内海も穏やかに凪いで、本来のおきなわの風景に気持ちが和んだ。できればこの海で泳ぎたいなぁ。早くこういう日常を楽しむ暮らしに戻りたいものだ。

 

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