「山ぬはぎーねー、海んはぎーん!」 高江機動隊訴訟 控訴審 ~ 原告代表の口頭陳述

 全国から1000人以上の機動隊を山原森・高江に大動員して、平成の琉球処分とも称される大弾圧の元に強行した米軍オスプレイ・パッドの建設、その責任を問う住民訴訟の控訴審が今日(24日)、福岡高裁那覇支部で開かれ、原告の意見陳述が行われた。

<機動隊車両が人々の生活道路をふさいだ>                                

 意見陳述で原告代表のOさんは、「山ぬはぎーねー、海んはぎーん(山が禿げたら、海も禿げる)」という沖縄のことわざを例えに、幼いころから毎年夏を東村の祖父母の家で過ごした私にとって、山・森・海が一体となって人々のくらしと共にあるやんばる・東村は、沖縄の原風景となっています。母やその親きょうだいを通して私は、やんばるの森が島に生きる人間にとっていかに大切なものであるかを学びました」と訴え、たくさんの不正義、正当制の欠落の積み重ねの上に強行された米軍ヘリパット建設の不当性を糾弾した。(陳述の途中、思わず声を詰まらせたOさん。後の報告集会で、小さいころに過ごしたときの風景が浮かんできて…と。)

 控訴審は、この原告の意見陳述だけのわずか10分程度で終了、即結審となり、8月31日、判決が言い渡されることになった。

 私も原告のひとりだが、コロナ禍で原告席の人数が、弁護士も含め10人と制限されたため、傍聴席(抽選)での参加となった。

 

 終了後近くの城岳公園で事後報告集会が行われ、担当弁護士から、今回の裁判の争点が説明された。

 ⑴ 国家の事業を促進するための警備に、地方警察を出動させることの違法性

 ⑵ 県外の機動隊の応援は、本来沖縄の公安員会の要請によって行われるべきが、先に警察庁が各県に出動要請を出した事実と違法性

 ⑶ 国の事業推進のために動員された県外機動隊の活動に沖縄県の税金が使われたことの違法性。(本来国が支払うべき)などが、争点となっている。

  

 なお、「高江座り込み15周年報告集会」が、来る6月5日に東村で行われる。平和市民連絡会では、当日11時県庁前から送迎バスを運行する。要申し込み。

 

 

2022年5月24日リンクURL

国の「是正指示」「代執行」に屈せず、あくまでも辺野古新基地を阻止する! ~ 平和市民連絡会総会

 今日(21日)は、平和市民連絡会の第15回総会に出席した。コロナ禍で、実に3年ぶりの総会となった。

 平和市民連絡会(正式名称:沖縄から基地をなくし  世界の平和を求める連絡会)は、今まさに沖縄において、市民平和運動の中核をなす団体である。

 
 開会のあいさつに立った共同代表の高里鈴代さんは「総会資料を読んでいると、辺野古の座り込みをはじめ、辺野古送迎バスの運行、裁判、スタンディング、要請活動などあらゆる手段で新基地をとめるための活動に、我ながら”よく頑張りました”と、頭をなでてほめてあげたい気持ちになります」と、この一年の活動を振り返った。

 総会は、議事の審議に入る前に、まず北上田毅さんが、基調講演、新基地工事の問題点や進捗状況について解説した。 

 北上田さんは、「デニー知事の『設計変更不承認』は、不承認の理由をもっと増やすべき。耐震性の問題や、環境アセス、遺骨交じりの埋め立て土砂の問題など、まだいくつも不承認の理由にすべき問題が残されている」と強く訴えた。

 そして、耐震性の問題だけでも、そもそもの埋立て承認を再撤回することもできる、と強調した。 

 北上田さんの講演の後、この一年の活動報告、新年度の活動方針、決算予算、新役員の選出など、一連の総会議事が審議、承認された。例年なら総会終了後に楽しい交流会が行われるが、コロナ禍が収まらない状況下で、今回も飲食を伴う交流会は中止となった。

 総会には、会員でもあり、参議院議員の伊波洋一さんも顔を見せ、来る参議院銀選挙への支援を訴えた。続く知事選挙とともに、文字通り今後の沖縄の明暗を決める選挙である。

 安倍、菅、そして岸田と歴代総理を、周到な調査と鋭い弁舌で問い詰めるイハ議員の国会での質問には定評がある。沖縄になくてはならない政治家である。

 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

 

2022年5月21日リンクURL

なは子どもの居場所 支援 贈呈式  ~ 琉球芸能うないの会 

 琉球民謡や琉球舞踊など、沖縄の芸能に携わる女性たちでつくるボランティアグループ「琉球芸能うないの会」が、子ども食堂やキッズクラブなど「なは子どもの居場所ネーッとワーク」に支援の物資を寄贈、その贈呈式が19日、那覇市社会福祉協議会で行われ、メンバーの一員として立ち会いました。 

 琉球芸能うないの会の盛和子代表から、子どもの居場所ネットワークを代表して宮城とも子さん、那覇市社会協の新本博司会長へ、およそ30万円分の食材、調味料、図書券などが贈られました。

 

 

 

 

 

 琉球芸能うないの会は、琉球民謡のプロの歌い手、琉球舞踊の師匠クラスの方々でつくるボランティアグループで、会のスタートは1997年、”飢餓に苦しむ北朝鮮の子どもたちにお米を送ろう”と活動したことがきっかけでできたグループです。以後主に子どもへの支援を中心に、県内、国内に限らず、被災地などへもチャリティ公演で基金を造成、支援、そして慰問公演を行ってきました。 

 その活動履歴は以下の通りです。

1997年12月:「北朝鮮の子どもたちにお米を贈るチャリティ」                  2000年4月:「愛隣園改築資金造成チャリティⅠ」                      2001年3月:「愛隣園改築資金造成 チャリティ Ⅱ」                    2002年2月:「がんばれ!渡嘉敷民謡コンサート台風見舞い慰問              2002年4月:「沖縄小児発達センター支援チャリティ」                  2003年4月:「和泉作業所設立支援チャリティ」                     2004年4月:「沖縄県手をつなぐ育成会支援チャリティ」                  2005年4月:「沖縄里親会支援チャリティ」                        2006年6月:「視覚障碍者療育作業所・てんてんをつくる会支援チャリティ」              2007年5月:「糸満人材育成基金チャリティ」                      2008年9月:「中国四川、ミャンマー、東北地震災害見舞いチャリティ」          2009年5月:「伊是名老人会慰問公演」                          2009年5月:「久米島老人会慰問公演」                          2011年4月:「東日本大震災チャリティ」

                          

 メンバーは、舞台で演じるだけでなく、出演者が自ら広告をとり、チケットを売って、毎回100万円以上、東日本大震災チャリティでは沖縄赤十字社を通じて、200万円の寄付を行ってきました。女性だけのその華やかな舞台は定評があり、いつも大入り満員。

 民謡会の大物ゲストの出演も忘れられない舞台がたくさんあります。

 昨年亡くなられ琉球民謡界の大御所・大城美佐子さんをはじめ、ネーネーズを卒業したばかりの古謝美佐子さんが、今や彼女の代表作となった「童神」をはじめて披露したのも、うないの会の舞台でした。レコーディング前のことです。

 女性しか出演できない舞台とあって、元ちゃんこと人気歌手の前川守賢さんが、女踊り「むんじゅる」を見事に舞い、拍手喝さいを浴びました。

 このような思い出話をするのも、実は「うないの会」、2012年以降休眠状態が続いていましたが、ここで、いったん組織的な活動を終了します。25年の活動のなかでメンバーの高齢化による欠員など、仕切り直しが必要となったためです。

 私自身は、発足から事務局としてもっぱら裏方を担ってきましたが、一つ大きな肩の荷を下ろします。

 唯一の心残りは、東日本大震災の被災地での公演が、何度か試みられながら、ついに実現できなかったことです。機会があれば、何らかの形でできることがあるかもしれないと、希望はすてていませんが…。

 これまで多くの方々にお世話になりました。これまでの経過をご報告するとともに、ご協力、支えて下さった皆様に、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 

 

2022年5月20日リンクURL