辺野古新基地建設は 海だけでなく 山や森も壊す ~ 5月8日の安和行動

 連休明けはじめての安和集中行動日。那覇からの早朝バスが安和に到着するのは午前8時過ぎ。本部島ぐるみの皆さんを中心に、すでに抗議行動は始まっていた。連休疲れか、早朝はいつもの水曜日に比べて人数が少ない。特に県外からの人がほとんどいなかった。

 

 行列をなして港に入っていくトラックの多くに「産業廃棄物運搬」用とある。辺野古で座り込んでいたときは、「人手不足で廃棄物処理用のトラックまでかり出すしているのか」と思っていたが、安和に来るようになってわかったことは、ここから運びだされ、辺野古の埋め立てに使われている土砂こそが、まさにもとは「産業廃棄物」だった、ということだ。

 この土砂が運び出されてくる琉球セメント安和鉱山、本来はセメントの材料をである琉球石灰岩を掘り出す鉱山である。しかし、山を切り崩せば、石灰岩だけでなく土も同時にたくさん掘り出される。セメントの材料にはならないこれらの岩くずや土は、辺野古の工事が始まるまでは、お金をかけて処理しなければならない、まさに産業廃棄物だった。これが辺野古の埋め立てに使われるようになって、お金を生むようになり、産業廃棄物が宝の山になったのだ

 しかし、海の埋め立てには土を使ってはならない。粒子の細かい沖縄の赤土は、取り返しのつかない海洋汚染につながるからだ。埋め立て申請には「岩ズリ」となっているが、これらのトラックが運んでいるのは、どう見ても赤土にしか見えない。

 それでも「岩ズリ」と言い張る防衛局(政府)の欺瞞に腹が立つ。 

 日々削られて消えていくやんばるの山々。痛々しい姿に涙が出る。辺野古の埋め立ては、海を汚し壊すだけでなく、山も森も破壊する。

やんばるの海は、今日も穏やかで美しかった。

 この青い澄んだ海や、生物多様性豊かな森や山を、未来の子どもたちに手渡すのは、いまに生きる大人たちの責任なのだ。 

 海では、今日もカヌーチームが頑張って土砂運搬船を引き留め、一隻目が出て行ったのは午後3時もかなり過ぎていた。

護岸に群生するグンバイヒルガオ(軍配昼顔)が美しい。

2019年5月9日リンクURL