工事中断最終日~今日(9月9日)の辺野古

DVC00021.JPG国と県の集中協議は、大方の想定通り決裂に終わった。
そして、一ヶ月の中断期間の今日が最終日だった。

一ヶ月の工事中断はどこに利があったのか見方もいろいろだが
少なくともゲート前行動からみれば、
緊張感が薄れて中だるみになりそこから崩れるのではないかと
国が期待を持っていたとすれば、それは大きな誤算だったといえよう。DVC00008.JPG

この一ヶ月、ゲート前行動はますます人が増え、団結が強まり、行動の中身も充実した一ヶ月だった。
充実の内容の一つが辺野古総合大学夏季集中講座である。

 

講座最終回の今日は午前の部 島田忠彦さんの「島うたコンサート」
古典音楽から民謡まで お馴染みの曲はみんなで合唱し、
フィナーレはカチャーシーで大いに盛り上がった。

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島田忠彦さん

 

午後の部は 伊波洋一さん(元・宜野湾市長)による
「辺野古新基地建設の狙いと南西諸島の軍事要塞化」と題する講話。

「アメリカの国益のためアメリカが仕掛けた中国との戦争に
沖縄を戦場にして自衛隊が戦う」という「エアー シー・バトル戦略」を
実際に米国防省や自衛隊が出した資料をもとに分析した具体的な話しで
背筋が寒くなるような内容だった。

伊波洋一さん

伊波洋一さん

アメリカが対中国紛争で日本に求める集団的自衛権の行使は
「中国の台湾進攻に対して、日本が琉球列島で戦闘を開いて中国海軍を攻撃するよう求めいてる」というもので、安倍政権が強引に推し進める「集団的自衛権の行使」は、いつかあるかもしれない将来の話などではなく、成立すればすぐ明日にでも条約を結びたいというのがアメリカの要請だという。

米国は、台湾有事に際し「中国本土への上陸は成功の見込みがないので、米軍基地が集中する沖縄に中国が先制攻撃するよう仕向け、集団的自衛権の行使で自衛隊が戦っているうちに、自らは中国のミサイル圏内から退避し、体制を立て直して制空権を拡大、主導権を奪回してこれを維持する」というエアー シー・バトル作戦。つまり、アメリカと中国は直接には戦わないし、お互いに自国は戦場にしない。これによって「米国政府の適度な目標達成に有効」と見込まれているという。「米軍は日本を守るためにいるのではない」とは、こういうことなのだ。

アメリカによってつくられる戦争に駆り出される日本、再び戦場として差し出される沖縄の構図がすでに出来上がっているという話である。(沖縄だけでなく、岩国、三沢、横田などの米軍基地も中国の攻撃対象に想定されている)

現実に、いま辺野古新基地に加え、奄美諸島への対艦ミサイル部隊の配備、沖縄宮古島への自衛隊ミサイル基地建設、与那国島への陸上自衛隊配備、那覇空港への早期警戒機配備など奄美を含む沖縄(南西諸島)の軍事要塞化が急ピッチに進んでいる。

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明日からまた、工事再開に向けて、資材搬入や、埋め立て工事のための作業車両が基地内に入ることが予想される。工事一時中断前よりさらに厳しい抗議行動になるであろう。

2015年9月9日リンクURL

アメにもマケズ!アベにもマケズ~工事再開を許さない県民集会

工事中断一ヶ月の期限切れが間近に迫った昨日(5日)、
「工事の再開を許さない県民集会」が辺野古キャンプ・シュワブゲート前で開催された。

朝から断続的に続いていた雨は、集会開催時間が近づくにつれて大降りになり
参加者数が懸念されたが、「雨にも負けず」新基地に反対する県民3.800人が集まり、戦争法案、新基地建設を押し付ける「安倍にも負けない!」と決意を新たにし合った。

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辺野古基地・シュワブ前の国道沿いを埋めた3,800人の人々。

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<参加者代表からのメッセージ>

安次富浩さん (ヘリ基地反対協議会代表)
「民主主義の政治は民意を守らなければ成り立たない。主権者たる私たちに、戦争法案、原発、新基地建設を押し付ける安倍政権は言語道断!」

仲宗根和成さん (辺野古船団団長)
「命をかけてカヌーを漕ぎ・船を出して海上工事を止めてきた。工事中止一ヶ月と言わず、ずっと中止、白紙撤回まで。もう二度とここにフロートは張らせない」

大城悟さん (平和運動センター事務局長)
「基地の中から米軍警備、海兵隊のセキュリティーを含めて大勢がこの集会に注目している。本気でここに集まる人たちが本当に新基地を止めるのではないかと恐れているのだ。当然だ。私たちは屈しない」

高里鈴代さん (平和市民連絡会 代表世話人)
「辺野古ゲート前の闘いには、毎日多くの人たちが次々と結集している。県内ほとんどの市町村に自主的な島ぐるみの会が誕生し、海外でもサンフランシスコ・バークレーの市議会が、辺野古新基地の建設に反対し、沖縄の人々の闘いに賛同する決議を採決した。闘いは県内外・世界へと広がっている」

 

高里鈴代さん

高里鈴代さん

鈴木雅子さん (ジュゴン調査チーム・ザン代表)
「国はアセスでジュゴンの調査をしながらその情報を一切公開していない。それは環境の問題は米国にとって非常にネックになるからだ。日本にわずか3頭しかいないジュゴンがここにいる。早急に保護対策と散らなければならないのに環境省は一切していない」

小波津義嵩、豊島鉄博さん (シールズ琉球メンバー)
「8月30日の国会前行動に参加して、武器に頼って平和を築く時代は終わると確信した」「ここに来て、本当にみんなが怒っているということを実感した。この辺野古の地から日本に世界に向けて平和のメッセージを届けよう」

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シールズ琉球の若者

高良鉄美さん (憲法普及協会長)
「沖縄から教えてあげよう。普天間返還というのは、新基地をつくることではなく、普天間飛行場を返すということだ。島ぐるみで頑張り、沖縄はこうだ。日本はこうあるべきだということを教えてあげよう」

稲嶺進名護市長
「工事を一ヶ月止めることができるということは、これからも止めることが出来るということだ。平和な沖縄を次の世代につなぐために、名護市長として、皆さんの支えを背に、命の限り頑張ることを約束する」

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2015年9月6日リンクURL

絶賛!辺野古総合大学夏季集中講座~今日(9月4日)の辺野古

辺野古総合大学の本領発揮!
31日の講座「過去の闘いに学ぶシリーズ①
~伊武岳の米軍射撃場阻止の闘い(上原一夫さん)」と
2日の「平ゆきコンサート」には200名を超す人々が集まったという。

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今日午前中の講座は、過去の闘いに学ぶ②として
27年前米軍の都市型訓練場の建設に村ぐるみで立ち向かい、
そして建設を断念させた恩納村民の闘いのお話でした。
お年寄りから若者まで村人たちのふるさと・恩納岳への深く強い思い(愛着)が
勝利のポイントだったと語る当時のリーダー・長嶺勇さん

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そして午後からは
オキナワンソールシンガー・知念良吉さんのコンサート
基地の街・コザで生まれ育ち、日米の狭間で翻弄される不条理の沖縄の姿を、
音楽で表現し続けてきた知念さん。
久しぶりに生で聞いてハートにジンジン響きました。

「どこへ行くオキナワンボーイ」を唄う知念良吉さん

「どこへ行くオキナワンボーイ」を唄う知念良吉さん

 

今日は、国会前で活躍する若者集団・シールズの基になった
辺野古ユンタクルーズの若者たちが20数名でにぎやかに参加。
お馴染みになったラップ風コールでゲート前を沸かせました。

シールズ琉球のメンバーでもある辺野古ユンタクルーズの若者たち

シールズ琉球のメンバーでもある辺野古ユンタクルーズの若者たち

 

高齢を押して「ところざわ」から駆けつけたこの方は
「居ても立っても居られない思いで辺野古へやってきた」と。

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ゲートの入り口にずいぶん前からはれれているこの横断幕は
明日・5日にキャンプ・ハンセンで行われる、つまり基地内で行われるフェスティバル(宣撫工作行事)のPR。

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それに抗して座り込みテント側にはこんな横幕
そちらがハンセンならば、こちらは反戦(はんせん)と行きますか!

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不屈の座り込み425日目。
ミルクガナシー(弥勒菩薩さま)も見守る今日の辺野古でした。

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2015年9月4日リンクURL