一向に収まらないコロナ禍、選挙運動もままならない。投票日(9月11日)までひと月を切った。混戦模様である。沖縄の選挙は女性が燃えないと勝てないと言われている。「*イナグヤ イクサヌ サチバイ」である。
(*古琉球の戦争では姉妹が男の兄弟を霊的に守護するというオナリ神信仰にもとづき、神女が先頭に立って霊力(せぢ)で兵士たちを守護する、また敵を滅ぼすといった行為が行われていたといわれる)
政府は、辺野古の新基地建設に関していくつもの嘘やごまかし、隠ぺいを重ねて埋め立て工事を強行しているが、「移植サンゴの生育良好」としている防衛省に対し、日本自然保護協会は8日、調査に基づき、「50%以上が死滅、成功しているとは言えない」と反論、移植先の元々のサンゴ類にも悪い影響を与える可能性を指摘した。
移植するとして採取したサンゴ片(およそ100体)を、そこいらの海底に放りっぱなしにしていたことも、今年3月に見つかり、指摘されて「一時的に置いていただけ」と、子どもだましの見え透いた抗弁をした防衛省。(切り口には藻が生え、長いこと放置されていたことは明らかだった) 今度はどんな詭弁を弄するのだろうか!
県民が命懸けで異議を唱え抗議していることに対し、珊瑚の移植問題一つとってみても、あまりにもいい加減な政府の対応に腹が立つ。ただ利権をむさぼるだけのために、国民の血税を浪費する辺野古新基地建設。もし工事が頓挫しても、為政者は誰も責任などとらないであろうことは火を見るより明らかだ。
<22年8月9日 琉球新報 ↑>