故 翁長雄志 元沖縄県知事 県民葬

故 翁長雄志 前沖縄県知事の県民葬が、今日(9日)午後2時から、那覇市奥武山の県立武道館で行われた。

 琉球古典音楽の生演奏のなか、玉城デニー知事の先導で、妻・樹子さん、長男・雄一郎さんの胸に抱かれた翁長知事の遺影と遺骨が入場。翁長さんの笑顔の写真が飾られた祭壇の前に安置され県民葬が始まった。

 県民葬実行委員長として式辞を述べた玉城デニー知事、故 翁長知事が愛し、知事公舎の石碑に刻んだという琉歌「芯や天冠みてぃ、枝や國廣ぎ、根や地の底に、果てぃん無らむ(幹は天にも達し、枝は国中に広がり、根は地の底に張り巡らされている)」を紹介し、「翁長雄志さん。あなたは本当に、この木のように大きな大きな存在でした」と称えた。会場の参列者の間から拍手が起こった。

 一方、安倍総理の代理で追悼の辞を代読した菅官房長官は「翁長知事は文字通り命懸けで沖縄の発展に尽くされた」と功績に敬意を表した上で、「政府として基地負担軽減に向け、一つずつ成果を出す」と述べると、「嘘つき!」「いつまで沖縄に基地を押し付けるのか!」「帰れ!」との声が多数発せられ、数人が係員に退場させられた。

 また、友人代表として追悼の辞を述べた呉屋守将さんは「翁長さん、県民はあなたの遺志はしっかりと受け継ぎ、力を一つにして新しい知事を選んだ。沖縄は確実に新しい一歩を踏み出しましたよ」と遺影に語り掛けた。

 会場の県立武道館には、開式の1時間も前から多くの参列者が詰めかけ、招待者と一般参加の人々で2400席が埋まった。会場の外では、せめて献花だけでもと訪れた県民が長い列をつくった。

 菅官房長官、衆、参議長、他政府要人も出席する中で、玉城知事はじめ沖縄側の弔辞は、平和な沖縄を求め、国家権力に抗ってきた翁長知事の姿を浮き彫りにした。もしこれが、新基地推進の知事の元で行われたとしたら…どんな県民葬になったのだろうか、と思うと身震いがする。(翁長さんだって成仏できないであろう)改めて、今度の県知事選挙で、玉城デニー知事が誕生したことの意義の大きさを実感した。 

 県知事選、 県民葬が終わり、明日からまた政府が、新たな沖縄いじめに動き出すであろう。こころして立ち向かわなければならない。玉城デニー新知事とともに。

 

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