沖縄の戦争はまだ終わっていない ~ 辺野古ゲート前で 未収骨戦争被害者の慰霊祭

朝7:00県庁前発のバスで安和に向かう。
途中、現地から連絡があり、今日安和ではトラック搬入の動きがなく、辺野古へ向かうようにとの指示。今日の抗議行動は安和ではなく、辺野古へと変更になった。

 8:20辺野古着。メインゲート前では、すでに毎朝早朝行動をしている人たちが、今日もアピール行動を開始していた。

辺野古も、今日はトラック搬入の動きがないという。いつもならすでにスタンバイしているはずの機動隊が見えない。

 いつもは、20~30人の民間警備員がずらっと並んでいる工事用ゲートも、ご覧の通り閑散。その中の基地のゲートもしっかりと門扉を閉じている。

 平日の今日工事が休みになる理由はただ一つ、明後日の慰霊の日に向けて、要人警護のために機動隊が辺野古や安和にまで手が回らないからだ。(慰霊の日は、県主催の戦没者慰霊祭に安倍総理をはじめ、外相や防衛相、沖縄担当相、衆参両議長らも出席する)警察の力を借りなければ辺野古の工事は一歩も進まないという事実が、改めて浮き彫りになる。

 それでも、定刻の8:30にはゲート前に座り込んで集会を行い、9:30に座り込みテントに移動した。

 6月の沖縄は慰霊の月、去る沖縄戦で亡くなった24万人余の戦没者の鎮魂を祈る日々が続く。

 当時、米軍は沖縄本島に上陸すると同時に、戦闘を進めながら、すべての住民を捕虜として強制的に拘束・収容した。ここキャンプ・シュワブは、住民の強制収容所となった場所の一つ。ここには、まだ収骨されないまま地下に眠る戦争被害者の遺骨があり、今日は10:00からその慰霊祭が行われた。

 遺骨収集ボランティア集団「がまふやあ」の具志堅さんの提案で3年前から行われるようになったゲート前での慰霊祭は今年で4回目。

 具志堅さんは訴える。「ここには2万人以上の住民が収容され、戦病死などで亡くなり埋葬された人たち400人と推定される。そのうち遺骨が収容されたのは302人(平和の礎に刻銘)。残りは収容所が戦後すぐに米軍基地にされてしまったため、立ち入りが認められず、収骨が行われていない。同じようなところが他にもたくさんある。そういう意味で沖縄の戦争はまだ終わっていない。

 戦争犠牲者の遺骨が収容されないまま基地がつくられ、今またその遺骨の上に新たな戦争犠牲者を生み出す軍事基地がつくられようとしている。それこそ生命への冒涜であり、許されることではない」と。

 黙とうのあと、お坊さんによる読経の中、全員が線香を手向けて、沖縄戦の全戦没者と、辺野古崎に眠る遺骨へ鎮魂の祈りをささげた。

 テント前に咲き誇るゴールデンカップ(アリアケカズラ)の黄色がまぶしい。生命の力強さを感じる。

2019年6月21日リンクURL