沖縄の民意こそ公益 ~ 代執行訴訟デニー知事が口頭弁論

 「国が玉城知事に代わって辺野古新基地建設の設計変更を認める」ための代執行訴訟が、30日(月)、福岡高裁那覇支部で始まり、玉城知事のわずか20分足らずの口頭弁論だけで、今回も軟弱地盤に対する実質審理はなく、即日結審となった。 

 裁判を前に、高裁前の城岳公園で行われた事前集会で、大勢の市民が抗議の声をあげた。

 担当の加藤弁護士は「そもそも代執行訴訟の要件を満たしていない裁判。①県が法律に違反しているか⇒国こそ違法 ②他に方法がない⇒ いくつもある。代執行は最後の手段 ③公益をそこなう ⇒県民の多くが反対している県民の意志こそが公益」と、喝破した。さらに「明治時代にできた法律を盾に、国と地方自治体が対等であるという概念を無視、破壊しているとも。

 少し遅れて到着した玉城知事も、口頭弁論に向け決意を述べた。「県民から権限を奪いとり、国に都合のいいように司法が手を貸している。論点を争いもせず『お前はどけ!』と言うようなもの。みなさんと同じ思いでしっかり主張してくる」

 湧き上がるデニーコールに送られて入廷したデニー知事だったが、結果は冒頭の通り。判決言い渡しの期日は言い渡されなかった。

<裁判所を出る玉城知事>

                <10月31日 沖縄タイムス>

 

2023年10月31日リンクURL

「県産品 みんなで創る 島の価値」 ~  第47回 沖縄の産業祭り 四年ぶりのフル開催

 今日は、南部へ遠出の用があり、帰りに奥武山公園で開催中(27日~29日)の「沖縄の産業まつり」に寄り道して来た。コロナ禍で四年ぶりのフル開催とあって、歩くのも大変なくらいの大賑わい。

 第47回となる今年のテーマは、「県産品 みんなで創る 島の価値」 93の企業・団体が出展、沖縄のものづくりを広く発信する。
 

 

 ふるさと渡嘉敷島のブースを見つけ、知り合いはいなかったが「渡嘉敷島の大ファン」だと、冷やかしてきた。

 食べ物系の出店はスルーして、私のお目当ての第一は「ものづくり展」。今年の優良県産品や発明工夫展で選ばれた企業や県産品の展示会場(県立体育館)。

 沖縄の自然が育む動植物を活かした健康食品・高機能食品をはじめ、伝統に新しい命を吹き込んで進化する工芸品、高い技術で世界に挑む工業など、目を見張る展示が目白押し。毎回思う。「沖縄!なかなかやるじゃない!!」。食べ物屋さんが大繁盛なのに比べて人出は少し寂しいが、産業まつりのメインはこちらの方だ。 

 

 私のもう一つのお目当ては「植木市」。白い小さな花の咲く水草(3個で750円)と肥料を買って、久々心に「小さな平和」を取り戻した気分で帰ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年10月29日リンクURL

ここには法律も、憲法も、何んにもない! ~ 10月25日の辺野古

 「平和な日々を繋いで」。辺野古ゲート前、座り込みテントの屋根を支える柱に描かれた、素朴な絵と言葉に心揺さぶられる。そうだ。ここにはまだ平和な日々があるんだ。

 連日報じられる、ウクライナやパレスチナ・ガザ地区の子どもたちの映像に胸を締め付けらっれる思いだが、私たちには、まだこうして抗議の声をあげることが出来る平和が、かろうじて遺されているのだと気づく。

 

 10月25日、今日も二つの車いすを先頭に、辺野古工事用ゲート前に座り込む。仲間に支えられて車いすから立ち上がった!ヒロシさんは自作の詩を歌う。「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ、今日も座ろうゲート前、おかしいな?おかしいな?ここには法律も、憲法も、何にもない!


 人間はどうして2000年以上もの間、戦争というこの世で最も大なる愚かさに気づくことが出来ないのであろうか。

 

 この日は、どういうわけか午前9時の一回だけで、正午、午後3時の工事車両の動きはなく、抗議行動も昼食後解散となった。私は、帰宅する友人の車に便乗させてもらい、瀬嵩側から大浦湾の様子を見てきた。海路で土砂を運び込む船や台船など、多くの船団が蠢く様子に、思わず呻いてしまった。

 この日の朝刊は、サンゴ移植前に埋め立て作業開始の方向で工事の発注がなされたとの報道。デニー知事が地盤改良申請を承認しない限り、工事は始められない。それこそ法律違反だ。にも拘わらず政府側の御用学者がこぞって「サンゴの生息には何の影響もない」とお墨付きを与えている。海底90㍍もの掘削で地盤改良の上、他から運んだ土砂で広範囲に海岸沿いを埋め立て「何の影響もない」はずはない。彼らに学者としての良心はないのだろうか?

 

 <テント横の花壇に、色鮮やかなカンナの花>

 

 

 

2023年10月26日リンクURL