平和憲法、「政府が捨てる」なら「沖縄が拾って再生」させよう ~ 2022年 憲法講演会


 憲法記念日の昨日(3日)は、なはーと(新那覇市民会館)で行われた憲法講演会に行った。

 ウクライナ戦場下の一般市民の悲惨な苦しみが思われ、演壇に掲げられた、日本国憲法前文のこの一文が、一層身に染みるとともに、日本国憲法は、日本国だけにとどまらず、世界平和を視野に入れてつくられたと、改めて気づかされる。

 今年の憲法講演会のメインの講師は作家の柳広司氏。柳さんはミステリー作家と言われているが、政治的なテーマの小説も多い。現在、週刊ポストに沖縄をテーマにした小説を連載しているとのチラシの説明に誘われて足を運んだ。

 ある出版社の編集者は「政治を扱うと、うちの社ではお引き受けできません」と離れていったという。そのとき「そんなことを書くと、勲章もらえませんよ」と言われて、「飲みかけの珈琲を、思わず吹きだした。それでも書く方向性を変えることはなかった」という柳氏に、その作品はこれまで読んだことがなかったが、読んで見ようと思った。

 なは―とホールの音響の状態はあまりよくなくて、難聴のある私には聞き取りづらく、具体的な内容については、琉球新報の記事で確認いただきたい。                   

 

<5月4日 琉球新報 ↑>

 この日は、柳氏の講演の前に「高校生平和ゼミナール」による活動報告が行われた。 

  政府に対し、核兵器禁止条約への加盟と・批准を求める署名活動や、ロシアのウクライナ侵攻への抗議声明・署名活動など、この一年間の活動内容を発表した。 

  また、トークセッション「沖縄と私 ~ 復帰50 現在と未来」では、復帰後生まれの若い世代が、沖縄の未来を、それぞれの場所から語った。

 その中で、辺野古や高江の問題、基地の環境問題などを番組で取り上げている琉球朝日放送の島袋夏子記者が、そのようなことに関心を持つ原点が、鉄血勤皇隊として戦場に駆り出された父親の熾烈な戦争体験をあげ、「記者としても娘としても、次の世代に橋渡ししていくのが自分の役割と思う」と」語ったことが印象に残った。

 

 

2022年5月4日リンクURL

復帰50年県民大会 オンライン開催 ~ 屋良建議書は実現されたか?

 復帰50年を問う県民大会が、きのう(30日)オンラインで開催された。県議会与党会派を中心とする実行委員会の主催で行われたもので、コロナ禍とはいえ、重要な時期であり、県民全体が参加できるリアルな県民大会を開くべきだという声も少なくない。

 

 <↑ ↓ 5月1日 琉球新報>

 

 登壇した若い復帰世代の代表からは「本当に復帰して良かったのか?」「復帰しか道はなかったのか?」という問いとともに、「先人たちの思いは私たちが受け継ぎ、平和な沖縄実現を目指す」との決意が語られた。

2022年5月1日リンクURL

4・28 屈辱の日に また屈辱を重ねる日本政府 ~ 辺野古不承認に是正指示

 「屈辱の日」。戦争に負け米国の占領下におかれたニッポンが、沖縄を人質として米国に渡すことで、再び独立国になれた1952年4月28日以来、沖縄の人々は4月28日をそう呼ぶ。

 海上集会で互いに手を振り合う国頭村側からの船(奥)と与論町側からの船(手前) =28日午前11時53分、北緯27度線付近(小川昌宏撮影)

 

【国頭・与論】沖縄や奄美群島が日本から切り離された、1952年のサンフランシスコ講和条約の発効から28日で70年となった。72年の復帰まで米統治下に置かれた沖縄と本土側の隔絶を象徴する北緯27度線付近で、国頭村と鹿児島県与論町は28日、沖縄の復帰を求めた海上集会を再現した。
 今年は復帰50年の節目。記念行進や式典なども行い、分断の歴史を後世に語り継ぐことを確認した。海上集会には約140人が参加し、計21隻出港した。参加者は「両町村の『心の絆』を継承し、交流を深める」と宣言文を読み上げた。海上集会は1963年~69年に沖縄側と先に復帰を果たした与論町側の関係者が開催した。2012年に一度再現して今回10年ぶりに開催した。(長嶺晃太朗まとめ)   

 <4月29日 琉球新報記事  ↑>

 70年目の 「屈辱の日」だった昨日(4月28日)、政府は沖縄県に対し、「辺野古の設計変更を認めろ!」と命令を下した。

<4月29日 琉球新報↑↓>

 政府のやることに異議を唱えると「言うとおりにしろ!」と命令を下す。これでは地方自治は国の下請け機関でしかない。先日は、辺野古新基地に反対する住民の訴えも、裁判で門前払いにされた。政府の名のもとにどんな理不尽もまかり通るこの国では、不都合なこと・ものは、常に力の弱いところにおしつけられる。

 6年前、元米兵によって殺害され遺体を遺棄された女性の性暴力事件も、この「屈辱の日」に起きた。積み重ねられる屈辱は、このままではこれからも続く。権力は常に「強さに拠り、弱気をないがしろにする」。弱小国民が救われる道はあるのか?

 

 

2022年4月29日リンクURL