すてきな屋上ガーデン

ある ゆいレールの駅で電車を待っている間
キョロキョロとあたりを見渡していて見つけた屋上ガーデンです。

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ゆいレール(沖縄都市モノレール)が開通したのは12年前。
空港から首里駅までの30分足らずの距離ながら
那覇の街の大部分が上から眺められる唯一のシチュエーションです。

そんな中で一つ問題になったのは
建物の屋上が丸見えになることでした。

企業などの大きなビルは別として、2~3階建ての一般家庭の屋上は
不用品や廃棄物が乱雑に置かれているところが少なくなかったのです。
ゆいレールから那覇の街並みを楽しもうとすると
ゴミ置き場のような屋上がいくつもいくつも目に飛び込んでくる。

首里城に向かう観光客が多く利用するゆいレールだけに
これでは沖縄観光のイメージダウンにつながりかねないと
那覇市が音頭を取って提唱したのが「屋上緑化」でした。

屋上緑化は、日差しが強く、民家でもコンクリート建ての家が多い沖縄では
景観上の利点だけではなく、太陽の熱を遮り冷房効果を高める大きなメリットがありました。

すぐ隣の屋上もみどりがいっぱい!

隣家の屋上もみどりがいっぱい!

 

那覇市役所の屋上に、市民が憩えるすばらしい屋上ガーデンをつくったり,当時の那覇市長(現・翁長県知事)は自宅の屋上に自ら土を運んで芝生の庭園と家庭菜園を作ってアピールするなど、行政が率先してお手本を示してきました。

 

 

十年以上たって、いま ゆいレールからの眺めに 不用品置き場のような屋上は一つも見当たりません。

これらのお宅の屋上ガーデンが何時できたかは知る由もありませんが
ゆいレールからの視線を意識していることだけは間違いないと思われます。

2015年9月23日リンクURL

将来を占う~タンカーユーエー

はじめてのバースデーケーキだね。

はじめてのバースデーケーキだね。

タンカー(満一歳)ユーエー(お祝い)、つまり満一歳の誕生祝いのことです。

先日、姪っ子の長男のタンカーユーエーに招かれました。
いまどきは、ホテルやレストランなどに親族を招いて
お食事をふるまいますが、もともとは各家庭で行われていました。

子どもの健やかな成長を喜び願う気持ちは全国、世界共通で、お祝いの仕方も似たようなものだと思いますが
沖縄のタンカーユーエーは、ちょっと変わった儀式を行います。

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机の上に並べられたのは
ご覧のとおり、右からご飯、そろばんに電卓、本、筆とえんぴつ、そしてお金です。

満一歳になった子どもが、この中から何に興味を示し手に取るのか、
それによって、この子が将来、どんな職業につくのか、どんな人物になるのかを
占う、という趣向です。

真っ先にご飯を手にした子は、将来食い逸れのない福のある人に。
そろばん(電卓)は、銀行マンや官吏に。
絵本や筆・鉛筆に興味を示した子は、学校の先生や学者に。
お金は、そのものずばり!お金持ちになる、という訳です。

さて、我が身内のチビちゃんはどうだったか!

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真っ先に、そろばんに手を伸ばしました!お役人志向か?
そういえば、母方のご先祖やおじいちゃんは、那覇市役所のお偉いさんだったわねぇ。

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続いては、筆、お金、ごはん、という順序になりました。
さて、親としては、何を望むのでしょうか!

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いずれにしても何者かにはなれるわけですから
どれをとっても万々歳!というのが、いいですよね。

2015年7月21日リンクURL

ムーチー(鬼モチ)

旧暦12月16日の今日は
子どもたちの健やかな成長を願って行われる沖縄の伝統行事「ムーチー」の日です。

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サンニン(月桃)の葉っぱに包んで蒸したお餅をいただきます。
とくに赤ちゃんが生まれ、初めて迎えるムーチーは
「初ムーチー」と呼ばれ、親戚やご近所にも幸せのおすそ分けとして、ムーチーを配るのが習わしです。

僕の初ムーチーだぞ1

ボクの初ムーチーだぞ!

 

 

 

 

 

昨今は家庭でつくるより、お店で買ってきて済ませることが多くなりましたが
我が家では、妹のところに昨夏初孫が生まれ、初ムーチーなので手作りのムーチーをつくりました。

幸い庭にサンニンも植えてあり、葉っぱ探しの苦労もいりません。
お餅も餅粉を水でこねるだけで簡単にできます。カボチャや紅イモ、黒糖で味付けした3種類のムーチーが出来上がりました。

黄色はカボチャ入り、紫は紅イモ、薄茶は黒糖味

黄色はカボチャ入り、紫は紅イモ、薄茶は黒糖味

 

できたムーチーはご先祖様に感謝のお供えした後、子どもたちは、自分の年の数だけひもで縛って軒先につるし、おやつとして毎日一個ずつ外して食べる、というのが本来の習慣です。

サンニンの葉には殺菌、防腐作用があり、1週間や10日つるしていてもカビが生えることもないのです。昔の人の知恵はすごいですね!

DVC00097.JPGいまはいくらでも美味しいおやつがあるので、写真のような風景もほとんど見かけなくなりましたが…。

2015年1月27日リンクURL