泡盛がユネスコ文化遺産に

 30年古酒を育てている泡盛好きとしては、とびっきり嬉しいニュースだった。毎日新聞を読むのが嫌になるようなこの頃、たまにはこういう嬉しいニュースもないと人生やってられない。

<11月6日 沖縄タイムス>

なぜ私が泡盛好きになったか、76年の人生の中でいろいろ因縁はあるが、今日はそれらを全部書いている余裕はないので、ルーツともいうべき話だけ一つ。

私がまだ小学校に上がる前、当時80代半ばの曾祖母が、いつも寝ている背後に、大人の背丈ほどもある大きな甕が2つか3つ並んでいた。泡盛のもろみを仕込む酒甕である。その当時は村の祭りやウガン(御拝)事に使う泡盛は、未婚の女性が歯噛みで発酵させた醪が使われていた。我が家は、それを貯蔵保管する家柄だったようである。アルコールを抽出する前の醪は甘く、やんちゃな子どもたちに狙われることもあったらしい。曾祖母はその守役だったようだ。昼も夜も醪甕の前にいたのを覚えている。

 そんな家系だったので、父も泡盛好きだったが、酔うと陽気になるタイプのいい酒のみだったお陰で、酒のみに悪いイメージを抱かず大人になり、私も大の泡盛党である。

 

2024年11月12日リンクURL

百名散策 ~ もろさわようこさんゆかりの地巡り

 今日(27日)は南城市百名に、もろさわようこさんゆかりの場所を訪ねました。


 故・もろさわようこさん(今年2月逝去 99歳)が、沖縄を学ぶ場所として、旧玉城村百名に「歴史をひらく家はじめの家 うちなぁ(現・志縁の苑 うちなぁ)」を開設したのは1994年。(写真は開設当初のうちなぁ)

 一周忌にあたる来年3月に、沖縄で偲ぶ会を開催するにあたり、改めてゆかりの地を訪ね、うちなぁ30年の意義を振り返るスタートにしたいと思いました。

 旧玉城村は、沖縄開闢の旧跡がたくさんあります。まず訪ねたのは百名海岸。

    シラサギ、アオサギが飛び交っていました。

 まず、海水浴場として人気のある新原(み―ばる)ビーチから海岸に降り、この岩を境に向こう側が百名(ひやくな)ビーチとなります。


  目指すは百名ビーチにある「やはらづかさ」。ここに琉球開闢の祖・アマミキヨが第一歩をしるした地として、沖縄の人たちにとって第一級の聖地となっています。

 浅瀬に、ちょこんと顔を出したとんがった小さな岩、これが「やはらづかさ」。ちょうど干潮だったので、行こうと思えばすぐそばまで近づくことが出来ます。少し先に見えるのが、イザイホーで名高い神々の島「久高島」です。

 

 

 

 

 

 

案内版は、海岸に降りる道路側にありました。

 次に訪ねたのが、浜川御嶽(うたき)。ニライカナイから百名海岸に降り立ったアマミキヨがしばらく居住した場所とされています。 

 海岸に降りるために車を停めた新原ビーチの駐車場に向かって、陸地側を戻りながら、次に訪ねたのが、沖縄の稲作発祥の地と言われる「受水走水(うきんじゅはいんじゅ)」。今では田んぼの痕跡は残っていませんが、現在も山から流れ落ちる湧水はきれいで水量も豊富でした。

 実は、ここを訪ねたのには意味があって、歴史をひらく家を「百名」に開設するに当たって、もろさわさんは当初「受水走水の家」と命名したのです。建築を始める前に、設計者や地主さんも共に、沖縄式の祈りの儀式も行っています。祈り終わったとたんここから白い鳥が飛び立ち、一同「祈りが通じた」と感動したことを、新垣匡子さんが「沖縄ともろさわようこ」で語っています。

 しかし、それが新聞などで報道されたことで、地域の人たちから「このような神聖な場所の名前をつけるとは、お前はいったい何者か?」と批判があり、開設真近になって「うちなぁ」に改めたのでした。 


 付近は、牧場や二期作米が実った田んぼ、サトウキビ、ラッキョウ畑と、地域の人々のくらしの豊かさがしのばれる風景が広がっていました。道端にバナナが実っていても誰もこっそり持っていく人ようなもいないようです。 

 およそ1時間の百名散策、命の洗濯になるような豊かな時間でした。

百名ビーチから「うちなぁ」までは、車で5分もかかりません。(現在のうちなぁ)

 奥武島の海鮮市場でお弁当を買い、店舗横に設営されたオープンスペースの席で、海を見ながら美味しい海産物(イカ墨汁、魚のあら汁、海鮮丼、お刺身、沖縄天ぷらなど)を堪能したあと、一同衆議院選挙の結果を心配しながら、帰途につきました。

 

2024年10月27日リンクURL

隣家のゴールデンシャワー

 昨年も紹介しましたが、隣家のゴールデンシャワーが、今年も目が覚めるような黄金色を放っています。

  
 ゴールデンシャワー、和名はナンバンサイカチ。沖縄の夏を告げる花といわれています。インド原産、日本では奄美大島以南でしか見れないそうで、タイの国花でもある。
 
 「シャワー」は、風呂場のあのシャワーかと思っていたら「雨」のことで、ゴールデンシャワーは「黄金の雨」。やっぱりこの方が花の姿にぴったりですね。

 降りそそぐ黄金の雨にうたれながら、花の真下から撮りたいところですが、他人んちなのでそうもいかず、フェンスの網目の隙間から写しています。(これも盗撮になるかな?)

 来年こそは、許可を得て、それこそシャワーを浴びるように花の真下から写したいと祈りつつ…。

 

2024年7月23日リンクURL