ムーチー(鬼モチ)

旧暦12月16日の今日は
子どもたちの健やかな成長を願って行われる沖縄の伝統行事「ムーチー」の日です。

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サンニン(月桃)の葉っぱに包んで蒸したお餅をいただきます。
とくに赤ちゃんが生まれ、初めて迎えるムーチーは
「初ムーチー」と呼ばれ、親戚やご近所にも幸せのおすそ分けとして、ムーチーを配るのが習わしです。

僕の初ムーチーだぞ1

ボクの初ムーチーだぞ!

 

 

 

 

 

昨今は家庭でつくるより、お店で買ってきて済ませることが多くなりましたが
我が家では、妹のところに昨夏初孫が生まれ、初ムーチーなので手作りのムーチーをつくりました。

幸い庭にサンニンも植えてあり、葉っぱ探しの苦労もいりません。
お餅も餅粉を水でこねるだけで簡単にできます。カボチャや紅イモ、黒糖で味付けした3種類のムーチーが出来上がりました。

黄色はカボチャ入り、紫は紅イモ、薄茶は黒糖味

黄色はカボチャ入り、紫は紅イモ、薄茶は黒糖味

 

できたムーチーはご先祖様に感謝のお供えした後、子どもたちは、自分の年の数だけひもで縛って軒先につるし、おやつとして毎日一個ずつ外して食べる、というのが本来の習慣です。

サンニンの葉には殺菌、防腐作用があり、1週間や10日つるしていてもカビが生えることもないのです。昔の人の知恵はすごいですね!

DVC00097.JPGいまはいくらでも美味しいおやつがあるので、写真のような風景もほとんど見かけなくなりましたが…。

2015年1月27日リンクURL

今日(1月23日)の辺野古~牙を剝く国家権力②

島ぐるみ会議のチャーターバスで辺野古へ行った。
これまでは毎週月曜日だった島ぐるみ会議の辺野古支援バスは
海上作業が再開された15日から毎日運行されることになって、抗議の座り込みにより参加しやすくなり、参加者が増えている。

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私たちがゲート前に到着する直前に、機動隊による暴挙があり、激しい抗議行動が行われていた。

整然と抗議行動を行っていた人々を
300名の機動隊が取り囲んで抑え込み
県道を完全に封鎖して、工事車両5台を基地の中に入れたという。

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ハンドマイクで抗議の声を発する市民に対し
警察は、ゲートの中から街宣車の大型スピーカーで
がなり立て、集会を妨害する。

挙句の果ては、その日12時から行われた海上保安庁への抗議集会の模様を報告しようとする市民団体リーダーの発言をやめさせようと、警察が詰め寄ってくる場面も。

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警察の頑丈な装甲車さえも、保護板を使用する危険なヤマ切り鉄板。今月初めまで、人々はこの上に座り込んでいた。

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あくまでも工事を強行しようとする国の理不尽なやり方に県民の怒りは増し、抵抗の炎は広がるばかり。宮古島から駆けつけた人たち。

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千葉県からも年金組合の人たちが、大型バスでやってきた。支援は全国に大きく広がっている。

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「辺野古へ行きたいけれど、一人で行くのは心もとない」という方は、島ぐるみ会議のバスをご利用ください。

県民会議辺野古バス

2015年1月24日リンクURL

ゆし豆腐つくりました!

沖縄県民のソウルフードの一つ・ゆし豆腐
豆腐を固めるまえのゆるゆるの状態でいただく、心にも身体にも優しい沖縄の郷土食。

京都では「おぼろ豆腐」というようです。

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12月のある日のこと、地域活動の一環でゆし豆腐づくりを指導している親戚のおばさんがいらして
「繁多川の公民館祭りで、ゆし豆腐作るから、遊びがてらいらっしゃい」と誘っていただいた。

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かつては豆腐は冠婚葬祭のときに、家庭でつくるものでしたけどね。

なぜか山羊さんの一家もいて…。
(今年は羊年、ベトナムでは山羊年だそうです)

まずは、前の晩から水につけふやかしておいた大豆を、昔ながらの石臼で挽きます。

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上手!上手!
私も、子どもの頃、祖母と向かい合って大豆を挽いたことを思い出してちょっぴりホロリ!

できた豆汁を布袋に入れてこします。木綿の袋だと木綿豆腐、絹だと絹豆腐。沖縄では基本的に木綿豆腐です。

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この作業は結構力のいる仕事でした。二度こしするのがなめらかでおいしいゆし豆腐を作るコツだそう。

こし袋に残った絞り粕がオカラ、絞り汁が豆乳(生)です。

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二度こしした豆乳を大なべに入れて中火で煮る。

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豆乳が温まりグツグツいってきたら弱火にして、しばらく(3分ほど)したら火を止め、水に溶かしたニガリを、撒くようにいっきに入れ、軽くかき混ぜると、豆乳が固まってきます。

DVC00091.JPGゆし豆腐の出来上がりです。

これを木枠にいれて水分を抜くと豆腐になります。

因みに、豆腐を固めるのに、いまどきはニガリを使いますが、かつては海水でつくったものです。  もし、近くできれいな海水が手に入るなら、そのほうが絶対に美味しい。お試しを。(自然な優しい塩味が何とも言えない美味しさです)

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お椀によそったゆし豆腐にお塩で味をつけ、刻んだネギちらして、おイモと一緒にいただきます。

この日は、公民館まつりとあって、訪れた150人ほどの人たちにゆし豆腐がふるまわれました。

<おからクッキー>

<おからクッキー>

残ったオカラは、もちろん卯の花にしたり、オカラ入りケーキやクッキーにと、捨てるところはありません。

親戚の叔母さんから、家庭でも簡単にできる「ゆし豆腐づくりセット」を頂戴しました。こし袋、ニガリ、作り方マニュアル、ご丁寧に大豆までついています。

家庭でつくるには、上記の手順のうち石臼で挽くところを、ミキサーにかえるだけ。意外と簡単にできます。

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ところで、このゆし豆腐作り、先人の暮しの知恵を後世に伝える活動として、各地域で結構行われているものですが
でも、繁多川公民館のゆし豆腐づくりは、ただのゆし豆腐ではありませんでした。

沖縄在来種の大豆「オオヒグー」を種から植えて収穫し、ゆし豆腐をつくっているのです。

市販の大豆と比べるとかなり小粒のオオヒグー

<市販の大豆と比べるとかなり小粒のオオヒグー〉

ただ、普通の大豆より小粒で、収穫量も少ないので、まるまるオオヒグーだけでゆし豆腐を作るほどには生産されていないと言うことです。

「オオヒグー友の会」の皆さんが各家庭で作った豆を少しずつ持ち寄り、市販の大豆に一割ほど混ぜてゆし豆腐を作っています。

市販の大豆だけのゆし豆腐と、オオヒグーを入れたゆし豆腐の味比べをさせて頂きましたが、 うん!確かに味が濃い、というか深い感じがしましたね。

そういえば、繁多川は昔から美味しい豆腐の産地として有名な地域です。その秘密はこのオオヒグーだったんですね。

在来種「種」を守り育てていくことは、とても大事なことです。食べ物は地産地消、身土不二が原則なのに、今はそれが難しい変な時代になっていますよね。私も種を分けていただいたので植えてみたいと思います。収穫できたら一部お返しするのが友の会のルールだそうです。収穫できるといいなぁ。さぁ!モンサントに挑戦だ!!

鍋の豆乳が煮立つまでの間を利用して、「オオヒグー友の会」のおばあちゃんたちと、保育園の子どもたちが一緒に「ゆし豆腐音頭」を踊る場面もありました。

ゆし豆腐音頭だよ♪

ゆし豆腐音頭だよ♪

 

なんだか心がほっくりしたのは、暖かいゆし豆腐のせいだけではないですね。
いい一日でした。

2015年1月20日リンクURL