警備費一日2100万円の正体見たり! ~ 1月12日の安和桟橋

 12日(金)、辺野古での「代執行許さない県民大集会」終了後(11時過ぎ)平和市民連絡会のメンバーは、安和桟橋に向かった。

 この日、辺野古の集会に参加したくてもできない人たちがいた。辺野古埋め立て土砂の搬出港である安和桟橋と本部塩川港からは、この日も休むことなく土砂の搬出が行われていたからだ。

 こちらだけが抗議行動を休めば、多量の土砂が辺野古へ運ばれてしまう。安和桟橋金曜日の責任者は平和市民連絡会の担当だったので、多くの人たちが辺野古で集う中、一部の人たちが名護市の安和桟橋前と本部塩川港で頑張っているのだ。時間を惜しみ昼食も移動するバスの中で済ませ、安和桟橋に駆け付けた。

 私にとっては実に2年ぶりの安和桟橋である。

 安和桟橋での抗議行動は、辺野古のように決められた時間に座り込むのではなく、国道から港に入るダンプを一台一台とめて、門の前を牛歩戦術でゆっくり横断することで、ダンプの数を一台でも多く減らす。

 従って、みんなで一斉に休息をとる時間はなく、一日中歩きっぱなしになる。自らタイミングを見計らって、30分に1回、5分程度の休息と水分補給をするよう自己管理しなければならない。かなり過酷だ。それでもこの日は、辺野古からの流れで、いつもより人が多かったので、スムースに交代で休息をとることが出来た。

 港の中を覗くと、積み置きの土砂の山をダンプに積み込むショベル重機が4台、フル稼働していた。

 ダンプの入り口だけでなく、出口でも同じように牛歩戦術の抗議行動が行われる。ここは国道に出るための信号機がないので、牛歩戦術は余計に効果があるようだ。

 安和では、機動隊は港の中で待機、民間の警備員だけがゲートで警備に当たっていた。彼らに、市民の抗議行動を規制する権限はない。

 安和桟橋では、午後7時までダンプによる土砂の積み込み続くが、私たちは明るいうちに那覇までたどり着かなければならない(那覇まで2時間半)ため、3時半には安和を後にした。

 久々に晴れて穏やかな青い海に、点々と浮かぶ十数隻の小型船。カヌーや抗議船が土砂運搬船に近づかないよう、防衛局に雇われた民間の監視船である。ひねもす波に揺られているだけで、高額の警備費を費やす。辺野古大浦湾にも、本部塩川港にも同じような監視船がいる。これが一日2100万円と言われる辺野古関連警備費の一部である。 

 路肩の植栽の根元に淵草で描かれた「命どぅ宝」の文字。人間一人に一つだけの命。命より大事なものはない。しかし、「武器をとるものは武器で滅びる」「武力で平和は守れない」。噛みしめるべき先人訓である。

 

2024年1月14日リンクURL