今日の辺野古は、黙祷から始まった。
5年前(2016年)の4月28日、20歳の女性がジョギング中に元海兵隊員で軍属の男性に襲われ、レイプされたうえ殺される事件が起こった。遺体は恩納村の山中に遺棄され、20日以上経って半分白骨化した状態で発見された。
<被害女性の遺体が遺棄されていた現場>
事件が起こったその日は、奇しくも戦後の沖縄が、対日講和条約の発効によって、日本の主権回復と引き換えに日本から切り離され米軍占領下におかれた「屈辱の日」だった。
基地あるが故の軍隊による女性への性暴力・殺害事件が起こった日であり、日本の独立のために沖縄が生贄にされた日、二重の屈辱のこの日に、さらに新たな基地をつくろうとする国家権力に抗して、米軍基地の前に座り込む私たちがいる。
振り払っても振り払っても、踏みつけられ続ける「沖縄」とはいったい何なのか!手を合わせながら、この黙祷は「殺された彼女への鎮魂の祈りであると同時に、自分自身・沖縄への黙祷である」という抑えがたい思いが湧きあがってくる。
今日、辺野古はダンプによる工事資材の搬入はなかった。昨日から止まっている。理由がわからないまま、今日もないかもしれないと思いつつ、いつもの時間にいつものみんなが集まってきて、座り込んだ。
後で、解ったことだが、予定では5月1日・2日に沖縄県内で聖火リレーが行われることになっており、その警備のために県警が動員されていて、辺野古の警備に手が回らず、辺野古だけでなく、塩川も、安和もダンプの搬入が休止になった。
コロナ禍で聖火リレーは縮小、部分的な実施になったが、県警の勤務体制を組みなおすことができず、辺野古関連の警備は休止のまま、ということらしい。
あきれてしまうが、警察権力なしには、県民の抵抗を抑え込むことはできない・辺野古の基地はつくれないということの証左でもある。
やんばるの野山に咲き誇る花々を「彼女」に捧げよう。これからも基地・軍隊を無くすための不屈の闘いを続けることを誓いつつ!
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