辺野古サンゴ調査 ~ 透明度が悪化!

 まさに辺野古埋め立ての「設計変更申請」の告示・縦覧が行われているさなかに行われたサンゴ調査、国は、今回の変更申請で、「変更以前」の工事内容と、「変更後」の工事で環境への影響は同等か、それ以下、よって「新たな環境アセスは行わない」と主張するが、これだけ大幅な設計変更で環境に影響を与えないはずはない。現在の段階ですでに、工事開始前より透明度が半分以下に落ちている、という結果が出ている。国の辺野古に関する欺瞞の数々を、これ以上許してはならない。

 昨日(28日)締め切られた、「設計変更」に対する意見書は、速報によると24日の段階で6000通に達したという。前回の埋め立て申請に対する「意見書」の2倍の数の上った。残り4日間でどれだけ増えたか期待される。

<9月25日 琉球新報 ↓>

2020年9月29日リンクURL

6000日を超えた 辺野古浜のテント村 ~ 9月23日の辺野古

 今日も最高気温30超の予定。「暑さ寒さも彼岸まで、と言うけどホントね」などと会話が聞こえる辺野古行きのバスの中。同じ30度でも日差しの強さがかなり違うのを感じる。木々の間を縫って吹く風が涼しい。

 

 8時過辺野古ゲート前に着くと、テントの上に茂るモクマオウや松の葉や実が散乱していた。立て続けにやってきた台風で、痛めつけられた木々が古い葉を落とし、新芽を噴き出していた。

 今日のゲート前行動は、テント前の清掃から始まった。お掃除もみんなでワイワイやると、楽しく、早く終わるからふしぎだ。

 9:00のの搬入に向けて30人余が座り込む。

 コロナを避けて自粛を続けていた島袋文子さんも久しぶりに元気な姿を見せた。

 

 一回目の座り込みが終わり、テントに引き上げて来ると、いつも差し入れが待っている。今日は甘辛醤油だれの焼餅だった。

 1回目の座り込みが終わり休憩に入ったところで、雨が降り出し、12:00の2回目の座り込みは、大雨の中での抗議行動となった。

 座り込みの合間を縫って先日6000日目を迎えた浜のテント村を訪れた。

 このテントでの座り込み6000日の以前に、地元のおじぃ、おばぁたちが闘争小屋をつくって座り込んだ8年(2639日)の闘いがある。合わせて25年にわたる非暴力の抵抗がここに印されている。なまなかのことでは続けられない年月だ。

 浜のテントからは、埋め立て地の護岸工事の様子が遠望できる。今日は、カヌーや抗議船の海上行動が、安和桟橋で行われていることから、浜のテントは静かだった。

 オール沖縄会議では、コロナのため休止している毎月第一土曜日に開催の「辺野古県民大行動」を、10月から再開すると発表した。4月以来半年ぶりの開催となる。県外からのゲート前行動参加自粛も10月解除する。

 

 

 

2020年9月24日リンクURL

この本を読むとあなたは水道水が飲めなくなるかもしれない! ~ 永遠の化学物質 PFAS汚染

 80年前に発明されて以来、有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)は、私たちの暮らしのあらゆる側面で使われている。焦げつかないフライパン、電気炊飯器の内ガマ、脂っこい食べ物を包む包装紙、撥水加工の傘や衣類、化粧品、携帯やパソコンのタッチスクリーン、軍民問わずすべての空港で使われている泡消火剤etc…。

 そして、これらが使われ、廃棄されることで、土壌、河川、海、空気が汚染され、農作物、魚など海産物、水道水を通して私たちの身体に入ってくる。

 本書によれば、 いったん人体に入ってしまうと排出が難しく、胎盤を通して胎児に、母乳から赤ちゃんへとどんどん蓄積、濃縮されていく性質を持ち、癌をはじめ様々な健康被害をもたらす。特に発達途上にある子どもの身体への影響が著しい。自然界での半減期は1000年といわれ、完全に分解されるには数千年を要する、それが永遠の化学物質と言われゆえんである。

 米国をはじめ諸外国では、その毒性がよく知られ、米では公文書に「有毒で、どこにでもあり、永遠に亡くならない」と記されている。2000年にアメリカで明るみに出た大規模な被害をきっかけに、国際条約で一部が製造、取引禁止になった。だが日本では一般国民にはほとんど知らされることなく、いまも暮らしの様々な場面で使われている。

 多摩川、淀川をはじめ全国の河川・地下水が汚染され、日本は母乳からの検出は世界的に突出している特に米軍基地が集中する沖縄は、全国一の汚染地域になっている。

<米軍普天間飛行場から流れ出した泡消火剤で汚染された民間地域の河川 20年4月>

 <泡消火剤の基地外流出で、住宅地に飛び散る泡。20年4月)>

 普天間基地や嘉手納基地からの泡消火剤の流出は火災消火だけでなく訓練や火災警報器の誤作動による流出、意図的な廃棄などにおける流出が何度も起っており、そのたびに基地周辺の河川の汚染され、国基準の40倍以上の数値が検出されている。16年には那覇、中部7市町村45万人に水を供給している北谷浄水場の汚染が明らかになった。

 命にかかわる問題なのに、国や国民の関心は薄い。2016年の流出事故をきっかけに沖縄県知事からの度重なる要請で、国はやっと水道水に含まれるPFAS、PFOAの基準値を設定したが、世界水準が0.1~1ppmであるのに対し、日本は50ppmと高く、「それでは国民の健康は守れない」と専門家は口をそろえて警告している。

 日本政府の重い腰を上げさせるためにも、多くの国民に有機フッ素化合物PFOS、PFASの恐ろしさを知ってもらう必要がある。

 今年4月の普天間基地からの泡消火剤の大量流出事故(コロナ自粛中の米兵が、格納庫内でバーベキューを行い、火災警報器が誤作動、泡消火剤が噴出した。しかし、米兵らは誰も警報器を止める方法を知らず、消火剤が全部なくなるまで流出し続けた)の後、緊急出版された本書は、3人の研究者が執筆、PFASに代表される有機フッ素化合物のおそろしさと汚染の実態を知る最もわかりやすい手引書となるでしょう。

岩波ブックレット№.1030 「永遠の化学物質  水のPFAS汚染」定価620円+税 

 

 

2020年9月21日リンクURL