名護市議40年の大城敬人さんを祝う ~ 今日(7月15日)の辺野古

  辺野古ゲート前の座り込みも昨日で2200日を超えた。今日は曇天。激しいにわか雨の予報もあるが、暑くもなく寒くもなく絶好の座り込み日和だ。

 辺野古へ着くと、すでに名護市議の大城敬人さんがいて、みんなを笑顔で迎えた。

 米軍基地で海兵隊員のコロナクラスターが発生(今日の時点で136名の感染者)し、抗議行動もますます厳密な感染対策が求められる。

 国会議員も容赦なく排除される。高良鉄美参議院議員。

 沖縄では国会議員を必要以上に権威づけて「先生」と呼ぶ習慣はない。特別扱いはなく、一県民として座り込み抗議を行う。

 工事用ゲートに居並ぶ民間警備員、40人はいる(控えに交代要員がさらに同じ数)。ゲート一つにこれだけの警備が必要か?警備費だけで一日2000万円といわれる新基地建設費の一端が垣間見える。血税無駄遣いの極み。

 一回目の搬入が終わり、休憩時間に土木技術者の奥間政則さんが、新基地建設工事の進捗状況を説明した。

「辺野古新基地は震度1で崩壊するという報道は衝撃的だったが、それは辺野古調査団が勝手に設定したものではなく、政府側が公表したデータに基づいて計算したもの。これには政府寄りの専門家も何も言えないはず。いま専門家の間では、学者や技術者が、辺野古の実態に気づき、NOの側に集まりつつある。ただ、気になるのは、これに沖縄の専門家が協力していないこと。県や議会などと連携して、地元沖縄の専門家に働きかける必要があるのでは」と語った。

 辺野古の地元名護で、11期40年間市会議員を務める大城敬人さんが、全国市議会議長会から表彰されたことを、みんなでお祝いした。座り込み市民の代表から花束を贈られる大城さん。

 今年80歳の大城さんは、人生の半分を市議会議員として活動してきたことになる。「さらにその議員生活の半分以上が辺野古新基地との闘いだった」と議員生活40年を振り返った。

 政治家としての信条は、「議員は市民の小使い、市民が納める税金で議員報酬をもらっている。雇用主は市民。”だから、私をこき使わないと損しますよ”と支持者には訴えてきた」。

 「40年間、議会が開かれるときには必ず一般質問をしてきた。それは180回に及び、全国でも例がない。病気で入院中も抜け出してきて質問した」という伝説の持ちぬ主。

 最後は祝いの「かじゃで風」を舞い、みんなでカチャーシーを踊ってお祝いを締めくくった。

 

 

 

2020年7月15日リンクURL

米軍基地でクラスター発生 ~ 61人コロナ感染

 11日、玉城デニー知事は「在沖米軍基地でのコロナ感染が61人に上り、クラスターが発生した」と発表した。(追記:12日には62名、13日には94人、14日には99人になった)

 <7月11日 琉球新報 ↑ ↓>

 世界で最大の感染者地域であるアメリカ合衆国から移動してきた米兵が大勢いる中で、アメリカ独立記念日の7月4日前後、米軍関係者が数百人規模で、バーベキューやビーチパーティーなどのイベントを、基地の内外複数個所で行っていたということが分かっており、それがクラスターの原因になった可能性もある、とみられている。

 

<追記>~米軍関係者のコロナ感染者94人に

沖縄県の大城玲子保健医療部長は13日午後、県内で新たに普天間飛行場で32人が新型コロナウイルスに感染したと米軍から報告を受けたことを明らかにした。7日からの1週間で、米軍施設4カ所で、計94人が感染したことになる。2日のキャンプ・マクトリアスの1人を加えると、今月に入って在沖海兵隊関係者で95人目(13日現在)。  

 

 

 

2020年7月12日リンクURL

イクサ(戦争)は人災 ~ 今日(7月8日)の辺野古

 晴れのち雨の天気予報を気にしながら、今日も7:00那覇発のが辺野古へ。「炎天下より雨の方がまだいいけど…」などと思いながら。

 2~3日前から護岸工事が新たな段階(護岸の嵩上げのための基礎工事が始まった)に入り、工事車両がかなり増えているとの情報。今日も多くなりそうだという。

 今日の座り込みは、まず、九州各地の豪雨災害で亡くなられた方々へ冥福を祈る黙祷から始まった。

 これまで2ヵ月余、新たなコロナ感染ゼロが続いていた沖縄。前日普天間基地在住の米軍属にコロナ感染者が出たことが報道されたが、座り込みが始まってすぐに、一般市民にも一人感染者が出たとの速報が届く。

 ゲート前での座り込みに県外からの参加者も増え始めたこともあり、「一層感染予防に気をつけよう!」と、参加者、機動隊双方に呼びかけが行われた。

 にも拘わらず、今日の機動隊は気が短く、一言、二言声をかけただけですぐに抱え込んで排除体制に入る。先週までと状況が様変わりしていた。


一回目の搬入が終わり、テントに戻っての休憩時間は、参加者の様々な活動状況が報告される。全国的に自粛が解けて、県外からの参加者も多くなりだした。この日も東京、千葉、熊本、埼玉からの参加者が、沖縄への思いや、地元での活動のお話が聞けた。

 伊江島から、命どぅ宝の家の謝花悦子さんが、おいでになった。沖縄のガンジーと称される阿波根昌鴻さんとともに70年以上米軍の土地収奪と闘ってきた人である。辺野古の前に安和や塩川も寄ってこられたという。

 「阿波根がなくなって20年の伊江島に、昨年11月核戦争の演習場となる米軍基地が完成してしまった。その状況に誰一人反対の声も上がらなかった。阿波根が生きていたらどう思っただろうか。阿波根は常に言っていた。”人間は土地さえあればたとえ貧乏はしても、飢えて死ぬことはない。農業ができるから”と。それはまさに今回コロナで実証された。

 戦(イクサ)は人災、人間の悪欲が戦争を生む。人災であるなら、人間の力で止めることができる。皆さんが毎日ここに座り込んでいる命がけの闘いは、これから生まれてくる子どもたちのための平和な時代をつくる糧となる。沖縄は、基地がなくなれば、来いと言わなくても世界中から観光客が来てくれる素晴らしい島だ。基地がなくなるまで、私は生きている限り闘う。死んだら戦争屋が喜ぶから身体には気をつけて、お互いに頑張りましょう」と、力強いお話をなさった。

 島袋文子さん、謝花悦子さんのツーショット

 

 お昼休みには稲葉博さんから、冷たくて美味しいぜんざいの差し入れがありました。

 丁度ひと月前、民宿「クッション」で生まれた三つ子の子ヤギがゲート前のテントへ陣中見舞いに来てくれた。未熟児で少し心配したが、三匹ともすくすくと元気に育っているとのこと。

 文子さんに抱かれて、笑顔の子ヤギちゃん。

この日も、第一回目の9:00、第2回目12:00、三回目の15:00と延べ122人が工事用ゲートに座り込んだが、合計223台の生コン車や工事資材を積んだ作業車が基地内に入った。

 工事用ゲートの真正面の山肌に、ゴールデンカップの八重咲きを発見。

 

2020年7月9日リンクURL