今年こそ 安倍政権をタッピラカス ~ 決意新たに 1月8日の辺野古

  朝7:00に那覇を出発するときはまだそれほどでもなかったが、辺野古が近づくにつれて雨が激しくなってきた。みんな雨具を装着してバスを降りた。

 私は今年初めてのゲート前座り込みである。

 

 9:00の一回目の搬入には、雨の中およそ30人が座り込んだ。午前中は風があまりなかったので、寒さはあまり感じることなく、有難かった。(国家)権力には、それが理不尽なものであれば、いくらでも抵抗するが、自然の威力には抵抗しても仕方がない。

機動隊も雨対策の完全装備

 名護市の隣村・宜野座村から月~金毎日午前中座り込みにやってくる80代男性。一度心臓発作で倒れたが、3か月の闘病を乗り越えて、今は元気に座り込みを続けている。「まだやることがあると思うから復活することができた。辺野古の座り込みは、わたしの元気の源。今年もみんなで頑張って、必ず辺野古を止める」と語る。

 瞬く間に排除され、1時間ほどかけて、ミキサー車や資材を積んだダンプが入った。

 入る作業車だけでなく、資材を下ろして出てくる車にも抗議する。「ちゅら海守れ!」「子どもたちの未来に基地はいらない!」「違法工事やめろ!」降り続く雨のなか人々の声が響く。

 一回目の搬入が一段落したので、テントの下に戻る。10時半過ぎに、那覇からの2台めのバスが到着。テントの中は急ににぎやかになった。「今年こそ 安倍政権をタッピラカス!」と、元気な声が飛び交った。「タッピラカス.」は沖縄のことば。正月早々なので、あえて意味は記さないでおこう。

 名護市議の大城敬人さんが、暮れに行った県への要請行動の報告をした。いくつか要請した中で、特筆したいのは「辺野古に県の出張所を!」と訴えたと説明。

 「県はこの5年間、辺野古の工事の現場に毎日職員を派遣して監視を続けている。その報告書を情報公開で入手したところ、驚くべきことが分かった。500ページにわたるその報告書には、ゲート前で県民が毎日座り込みの抵抗をしていることや、海上でカヌーチームが抗議行動をしていることが1行も記されていない。翁長知事やデニー知事が辺野古反対を掲げているのに、知事を支えているはずの職員には、辺野古での県民の必死の抵抗に対する現状認識や、緊張感が全くない」と憤った。

 「防衛局は辺野古に出先を置いて、抗議する県民に対抗してる。県も辺野古に出張所つくり職員を配置して、しっかり現状把握をしてほしい」と申し入れたとのこと。

 また、長野から一人で参加した女性は、一昨年の12月、辺野古の海に土砂が投入された時の「これは沖縄だけの問題ではない。日本全体の問題だ。自分ごととして考えてほしい」と訴える玉城デニー知事のコメントをテレビニュースで見て、初めて辺野古に関心を持ったという。1人でもできることをと考え、自分の住む村の議会へ「民意を無視ぜず、沖縄の人たちと話し合え」という意見書を提出、可決されたと報告、さらに仲間を募って近隣の町や村へも行動を広げているという。

 テントスタッフが工事の進捗状況を、県外から初めて参加した人にもわかりやすいよう図解入りで報告して午前中の行動を締めくくった。

 私は、午後から別日程が入っていたため、正午に辺野古を離れた。報告によると、午後は座り込みの人数も増え60人ほどになったが、この日もさらに2回の搬入があり、合計172台が基地の中へ入ったとのことである。

 この日、安和桟橋では午前中土砂運搬船が接岸して積み込みが行われ、本部港塩川では午前中は波が高くてガスも発生して積み込みはできなかったとのこと。大浦湾ではk8、k9護岸で搬入の作業が行われていたが、カヌー隊の皆さんは前線の通過で波が高く海上での抗議はできなかったという。

2020年1月9日リンクURL