民間桟橋から辺野古土砂を運ぶことは違法 ~ 琉球セメント(宇部興産)所有の桟橋

2月の県民投票に向けて、何としても辺野古の海に土砂投入し、県民のあきらめを誘いたい国は、12月中旬にも護岸で囲んだ辺野古崎側の埋め立てを開始することを明らかにした。台風被害により本部塩川港が来年3月末まで使えないことから、民間の桟橋(琉球セメント所有)を使う準備を進めているようだ。

昨日の県民集会の帰途、平和市民連絡会のバスは、急遽塩川港と琉球セメントの安和の港を見に行くことになった。

バスは、名護から本部半島に抜ける海岸沿いを北に向かった。名護市街を抜けると、岩が削り取られ荒涼とした痛々しい山々の姿が延々と続く。

戦後数十年もセメントの材料や、県内各地の埋め立て土砂として、削り取られてきた結果である。この先さらに、辺野古の埋め立て土砂として、これまで使い物にならなかった産業廃棄物が宝の山となる(お金にに化ける)。

名護市街地から10分程度で、安和の港に到着。

真向かいに琉球セメント安和工場がある。山から削り取られた土砂は、道路を横断するだけですぐ港に入る。さらに桟橋から船へは、ベルトコンベアで直通という、これ以上ないシチュエーションである。

<琉球セメント安和工場↑ 真向かいに港(桟橋)の入り口↓>

<桟橋の前にはすでに岩ずりの土砂が山積みにされていた>

市民の抗議を見越して、セメントの塀や、白いテント幕で視界が遮られ、柵との間には有刺鉄線が張り巡らされていた。

有刺鉄線の棘は両刃のカミソリ状になっている

 

真新しい「私有地につき、立ち入り禁止」の看板がいくつも建てられていた。ここからの土砂搬出は間近に迫っていると実感、緊張感が走った。

辺野古への土砂搬出に琉球セメントの桟橋を使うことは、一つにこの港の使用許可に違反。二つに、辺野古の埋め立て許可条件に違反。三つに、変更には知事の許可がいるが、申請していないなど、いくつもの違法を重ねる所業である。許されないことだ。

 

2018年12月2日リンクURL

なんで私人に基地がつくれるのか? ~ 今日(12月1日)の辺野古

毎月第一土曜日は県民大行動日、1000人が結集して、今月中旬から土砂を投入するとした国を糾弾した。

11時から始まった集会で、オール沖縄会議共同代表の高良鉄美氏(琉大教授 憲法学者)は「今日のこの澄み切った青い空のように、日本国憲法には一点の曇りもない。この憲法にのっとって沖縄は闘っている。

なんで私人が公海を埋め立てて米軍基地を造れるのか?国民は、主権者としてしっかり見極めなければならない。(辺野古は)日本の民主主義と人間の尊厳を守る闘いである」と、私人に成りすまして「撤回」を無効にした防衛省の欺瞞を追及した。

 照屋寛徳衆議院議員は「また違法を重ねようとしている」と、土砂の搬出に琉球セメントの民間港を使おうとしている国を厳しく糾弾。

赤嶺政賢衆議院議員は「玉城デニー知事の誕生で、辺野古の新基地に対する国民世論が変わってきた」と、各地の世論調査や、全国知事会の地位協定改定決議などを例に、沖縄の頑張りが、日本を変えつつあると参加者を激励した。

伊波洋一参議院議員も「違法がまかり通っている。琉球セメントの港は、特定の目的に使用するものとして、沖縄県から特別な許可が与えられた港。セメントに関すること以外に使うことは違法である。国はそれを知っていながらあえてやろうとしている」と、国会内で追及していることを報告した。

この他、県議会代表や市民グループの代表も、それぞれに「土砂搬入はぜったに許さない」との決意表明を行った。

集会の前に、8時から10時まで、工事用ゲートでの座り込みも行ったが、さすがにこの日は工事車両の資材搬入はなかった。

辺野古へ向かう途中の沖縄自動車道伊芸サービスエリアの生垣に、ピンクのプルメリアが美しい。

 

 

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