今日(10月17日)は、韓国のYWCA沖縄研修ツアーの案内で渡嘉敷島へ行ってきました。私は平和ガイドの資格は持っていませんが、渡嘉敷島についてだけは、自分が生まれ育った島であり、実際に体験した人たち(家族・親族も含め)から直接聞いてきたこと、仕事を通して取材してきたこと、研究者の方々から学んだことなど、追体験として持っているものを、ガイドの依頼があったときに、皆さんにお伝えする役割をお引き受けしています。
今回は韓国の女性たちを案内しての渡嘉敷島でした。
渡嘉敷島は平和学習の地として県外・海外から多くの人たちが訪れます。それはこの島が沖縄戦の実相を濃縮した形で体現した島だからです。
沖縄戦には大きな三つの特徴があると言われています。その一つめは沖縄戦が敵と直接相まみえる過酷な地上戦であったこと。二つめは「集団自決」があったこと。三つめはこの小さな島にわかっているだけでも147か所にものぼる日本軍「慰安所」の存在。渡嘉敷島は、その三つを同時に知ることができる場所なのです。
特に「慰安所」については、147か所あったなかで唯一その中での女性たちの状況が明らかになっているのが渡嘉敷の「慰安所」です。
今回は詳細を記しませんが、韓国からの訪問団を案内する機会が多いのは、朝鮮半島から連れてこられた軍夫や「慰安婦」の方々を追悼するアリランの碑モニュメントがあるからでもあります。
モニュメントの碑は、「環生」・命の循環をテーマに沖縄の石材と島の土で焼いた陶板でデザインされていますが、碑の真ん中にある濃いグリーンの「玉」だけは韓国から運ばれたものだそうです。そしてその「玉」を通して見る海の向こうが朝鮮半島の方角です。