身体が震えるほどの怒りを覚える。
知事選はじめ、県民投票、そして先日の衆議院補欠選挙が示した県民の圧倒的民意をすべて無視して、国は、辺野古埋め立てを強行し続けている。
新基地建設の中止を求めて、弁護士や作家、学者ら有志が声明を発表、全国に賛同を呼び掛けている。
水曜日は安和集中行動日、6:30那覇を出発したバスは、曇り空、時折小雨がばらつく中、8:00安和に到着。
海上にカヌーチームの姿はなく、海保と警備船が十数隻も浮かんでいた。
先週、大渋滞したダンプトラックの出口は、警備員の数が増えていた。
私たちは信号に従って舗道を歩き(デモ行進)、トラックも信号通りを守って通行していると、一回の信号で一台しか港の中に入れないため、右折信号をまえに土砂を積んだトラックが数珠つなぎになる。
いらだったトラックの運転手が、何を勘違いしたのか、反対車線の直進車両に突進して、あわや正面衝突かという状況に。
警察の静止も聞かず、小型車がバックすると、さらに追いかけるように突進していった。
そんな粗暴運転に、警察は特に注意することもなく、抗議する人々のほうを静止して、トラックを港の中に誘導したので、「警察おかしい!このような危険運転をするダンプは通行させるな」と、みんなで抗議した。
50分後、同じダンプがまたゲートに入ろうとしたので、リーダーの山城博治さんがトラックを静止し、抗議の意思を伝えようとしたところ…
多くのダンプ運転手は、私たちの抗議活動を理解し、信号を守って通行している。中には、頭を下げたり、手を振って通っていく人さえいる。お互いの立場を尊重し合おうとしている。しかし、中にはこんな人も。このような姿を見ていると、なんだか悲しくなってくる。
先週は、大勢の警察官のいる前で、携帯電話で話しながらゲートに入ってくるダンプもあった。権力の方を向いている警察は、全く本来の「警察」の用をなしていない。
◇ ◇ ◇
10時過ぎ、安和ではまだ抗議行動が続いていたが、早朝那覇から来たバスのメンバーは、急遽辺野古へ移動することになった。
10:40、辺野古につくと、一回目のトラックの搬入が終わったばかりで、休憩に入ったところだった。水曜日は安和に人が集中するため、辺野古はかなり少数になる。
抗議の看板や横幕はやたらとにぎやかだった。
本部港にジュゴンの死骸が打ち上げられて以後、辺野古のジュゴンの目に赤い涙が書き加えられた。
私は、午後から別の日程のため、昼前に辺野古を後にした。
朝、安和に向かう途中、伊芸のサービスエリアで見かけた月見草の花。
優しい花の色に、気持ちがなんだかほっとするね。
衆議院沖縄三区の補欠選挙、沖縄県民は改めて明確に「辺野古新基地ノー」を国に突き付けた。
<当選確実の第一報に飛び上がって喜ぶ屋良候補、玉城デニー知事。玉城知事は自身の当選のときよりも嬉しそうだった。喜びの気持ちを爆発させて飛び上がる知事の姿が印象的だ。(22日沖縄タイムス)より>
当選した屋良朝博さんは、全く無名の新人、対する相手候補は安倍政権がまる抱えする、沖縄担当大臣まで務めた超有名人。
しかも、選挙区内14市町村のうち13市町村の首長が相手側を支持、屋良さんを推したのはたった一人だけだった。加えて、今回の選挙から自公に維新までが安倍政権にくっ着くという状況の中で、当選するのは至難の業と思われた。
それでも、勝ったのだ。「辺野古新基地ノー!」の民意はゆるぎないことを、県民は改めて全国へ、世界に向けて示した。
知事選で敗北した政府、自民党は「辺野古は争点ではなかった」と言い放った。しかし今回は、初めて明確に「辺野古容認」を打ち出して負けたのだ。負けを認めて一日も早く、辺野古から撤退すべきである。