母も含め、わが家族がみんな植物好きなのは、 植物の専門家・樹木医だった父の影響かと思う。妹の一人はハーブコーディネーターになったほど。
実家のマンションの部屋は一階にあって、小さな庭がついている。小さいながら、四季折々にいろいろな変化が楽しめる。
10月は芙蓉の花が満開だった。
いま色鮮やかなのは、ローゼル。フレッシュティーがおすすめのハーブ。ビタミンCが豊富なので、疲れが取れるすぐれもの。
庭自慢はいろいろあれど、私が一番心惹かれるのは、名前も知らない雑草たちの素朴な花々。
私が知らないだけで、もちろん名前はある。
ハーブコーディネーターの妹に言わせれば「雑草という草はない」という。
彼女ら(彼らかもしれないが…)もそれぞれ使命があってこの地球に誕生し、使命を全うすべく一生懸命生きていると。そう思って見るとなお愛おしくなる。
ハンダマとロケットは、毎日食卓欠かせないサラダに、彩と香りを添えてくれる。
ニラは、切り取ってもまた元気に伸びてくるたくましい野菜。
自然に生えてきたヨモギと、故郷ケラマ島から移植したニガナは食べごろを過ぎ
苳が立ち、次世代へ命をつなぐ花がついている。
いま期待しているのは、3メートル以上に成長したモリンがに、どんな花がつくのかとワクワクしながら見守っている。母が遺したミニ胡蝶蘭が今年も花をつけてくれた。
季節が過ぎたゴーヤーやパパイヤは、また来年のお楽しみ。
この夏オクラがいっぱいとれた一坪足らずの畑は、次の季節に向けて休息中!来年は何を植えようか!
いまさらながら、母なる大地の有難さが身に染みる小さな庭。今年もそろそろ芝生の間から、私の大好きなリュウキュウコスミレが、あちこちと咲き出した。