「彼女」は「わたし」だったかもしれない… ~ 米海軍兵士による女性殺害 緊急追悼・抗議集会①

 

米海軍兵士による女性殺害 緊急追悼・抗議集会(主催:53団体による実行委員会)が、今日(2日)3時から、北谷町のちゃたんニライセンターで行われた。

玉城デニー知事、野国昌春北谷町長も出席して行われた集会は、まず被害者への黙とうで始まった。

 

 主催者を代表して実行委員会共同代表の一人 亀谷長久北谷町議会議長は「多くの団体や個人、地域住民が立ち上がって本日の追悼・抗議集会がもたれたことに敬意を表する。米軍は私たちを守るどころか、個人の尊い命を奪い、周りの人たちを悲しみにどん底に突き落とした」と怒りを表明。

 

同じく、実行員会共同代表の高里鈴代基地軍隊を許さない行動する女たちの会代表が経過報告を行い「加害米兵は性暴力を働いたのだ。本来なら接近禁止ではなく、拘束され取り調べを受けなければならないはず。不平等な地位協定なども背景にあって起こった今回の事件、単なる男女関係のもつれなどではないということを、私たちはしっかり認識しなければならない」と、戒めた。

 

 野国昌春北谷町長「町民の安全を預かるものとして極めて残念。絶対にあってはならない事件だ。町として、防衛省、外務省、海兵隊、米国総領事へ直接抗議を行った。リバティ制度の緩和が原因ではないかと訴えたが、まともな返事はかえってこなかった。

 幼い子どもたちが遺された。教育委員や関連機関とも連携して、ケアをしっかりと取り組んでいきたい。」

 

 実行員会からの出席要請に、即決で出席を決めた玉城デニー知事。「県民の生命財産を預かる知事として、大変無念で心が痛むとともに激しい怒りを感じる。凶悪な事件が後を絶たないのは、広大な米軍基地があるからだ。

 このような沖縄の状況を多くの国民の皆さんに、自分事としてしっかりと考えてもらいたい。

 今後とも、私は県民の先頭に立って、地位協定の抜本的改定、基地の整理縮小、辺野古新基地反対に、不退転の決意で取り組んでいく」と、決意を述べた。

 

 

国会議員を代表して糸数慶子参議院議員は「県民はいったいどれだけ涙を流し、悲しみ、怒り続けなければならないのか!リバティ制度は形がい化している。なんのための綱紀粛正か、これまで起こってきたことを厳しくチェックして、規制を強化するよう、知事とともに日米両政府に強く求めていく」

 

 地域を代表して、栄口区の区長を務め、また、米軍兵士による飲酒運転事故で両親を失った経験を持つ島袋艶子さんが「状況は違うが、米軍によって突然後ろ盾である親を失い、途方にくれた思いは、今回の事件で残された子どもたちと同じ。何十年たっても子どもの心は癒されない。事故以来電気を消して寝ることができなくなった。

 当時は米軍に抗議すると周囲から白い目で見られ、仕事がもらえなくなるような時代だった。周囲の心ない言葉に傷ついたこともあったが、父が遺した歌(民謡)艦砲ぬ喰ぇ残くさぁを歌い継ぐことでここまでこれた。

 これからも戦争がないことを祈り、平和を願いながら、皆さんと一緒に私も声をあげ、子どもたちのために頑張りたい」と、被害者遺族の心情を語った。

この後9人の市民代表がリレーメッセージで思いを語った。(詳細は次回に)

2019年6月2日リンクURL