「沖縄平和運動弾圧裁判」問答無用の懲役求刑~山城さんに2年6月

弁護団が「沖縄平和運動弾圧裁判」と名づけた山城博治さんら3人にかかる裁判の論告求刑が、4日午後13:30から行われた。

正午から、裁判の前に行われた事前集会で「これまでの検察の論調から厳しい求刑が予想されるが、これに屈することなくこれからも頑張ろう!ここまで支えて下さった皆さん、何より現場で身体を張って座り込み抵抗している皆さんに感謝している。早く現場に戻りたい」と山城さん。

検察の論告求刑を受けて、夕方、報告集会が開かれた。

検察側は、山城博治さんに2年6月、稲葉博さんに1年、添田充啓さんに2年の懲役を求刑した。基地に対する抗議運動の背景を完全に無視し、単に鉄線一本を切った、基地のゲートにブロックを積んだという外形的な事実だけを理由に、「国策に逆らうものは刑務所行きだ。文句あるか!」と言わんばかりの普通ならあり得ない不当な量刑である。パン一個を盗んだ罪で一生に近い年月を牢獄に繋がれたジャンバルジャンを想起させる。

「これは私というより、沖縄県民への求刑である。そもそも違法なのは防衛局・国である。何が悪いんだ!当然の権利だ!」と山城さん。

長いこと外国で暮らし、外から冷静に日本を見てきた。2014年、初めて沖縄に来た時、高江や辺野古のことを知り、この国はおかしいと違和感を覚えた。今回のことは、ドイツや英国の友人たちに聞いても”ありえない!」と言っている。未来のこどもたちのために、この闘いは負けるわけにはいかない」と稲葉さん。

弁護団長の池宮城紀夫弁護士。「私は常日頃、沖縄は ”安保のゴミ捨て場、憲法番外地” といっている。まさに今回がそうだ。不当な国策に抗う沖縄県民が、山城さんが、国はよっぽど怖いのだろう。しかし、県民は弾圧すればするほど元気になり、強くなる。国はそのことを思い知ることになる」

集会は、予想されたとはいえ重い求刑に重苦しい雰囲気で始まったが、山城さんや稲葉さんの元気で明るい決意表明に逆に励まされ、笑いも起こり、「こんなことには屈しない!」と、私たちも決意を新たにした。

今後、裁判所への「公正な裁判を訴えるハガキ作戦」や「全国30万人署名活動」を展開していくことが確認された。

2017年12月5日リンクURL