私たちには平和のうちに生きる権利がある    ~9月20日の辺野古

 9月20日の水曜日は、東京からの友人たち(6人)と共に辺野古の座り込みに参加した。高良鉄美参議院議員の顔も見える。

 前日は地元の人の案内で、与勝半島の自衛隊勝連駐屯地と、沖縄市池原の自衛隊弾薬庫の建設予定地をめぐり、米軍と自衛隊の一体化を目の当たりにして、国が司法を曲げてまで辺野古に新しい基地をつくろうとしている意図を実感して来ただけに、座り込みにも気合が入る。

 高良参議院議員が国会報告を兼て挨拶。憲法の専門家として、最高裁判決の欺瞞性を解説した。「国と地方自治体は対等と法律は定めている。国の行為を知事が認めないから、国が代わりに認めるという代執行は、一方的に国のいうことを聞け!という恫喝。国に何と言われようと私たちには平和のうちに生きる権利がある」。

 東京在の大学からゼミの平和ツアーでやってきた学生たちは、ゲートの道路向か側から、国家権力に抗う市民らの抵抗を見守った。「ネットや映像などでは見て知っていたつもりだが、実際に来て見て、これが自分のいる国で起っていることなのかと…。(信じられない思い)」と感想を漏らした。 

 一回目の座り込みの後、学生らは元琉大教授の高良鉄美参議院議員から憲法から見る沖縄の抵抗の歴史と辺野古の闘いについて、大学の講義並みのレクチャーを受けた。

 12時前、この日2回目の座り込み。参加者は60名近くに増えていた。

  昼食後の休憩時間に、ジュゴンネットワークで活動する環境問題の専門家・吉川英樹さんが近況報告。「最高裁判決後の代執行という最悪のシナリオを前に、それぞれの立場でできることをと、いろいろな人たちが頑張っている。

 環境の側面からは、繋がりのある国際機関に働きかけているが、辺野古の埋立てが、環境への影響はないといっているのは、日本政府だけである。アメリカ議会や、軍事寄りのシンクタンクでさえ、「軟弱地盤を克服できるのか?完成しても基地として使えるのか?」と、疑問を呈している。アメリカにとって辺野古は必ずしも必要ではない。普天間を使い続ければいいだけのこと。造りたいのは日本政府なのだ」と。

 

3時前、三回目の座り込み。

 この日も暑い、熱い一日だった。

 那覇に戻った後、東京からの友人たちと、軍事政権と闘うミャンマー支援の人たちが営む店で、ミャンマー料理を味わいながら、今回の沖縄ツアーを振り返った。

 辺野古の闘いは、沖縄だけの闘いにと止まらない。新たな戦前に突入したこの国の未来を懸けた民衆の抵抗であると、改めて思う。

 

2023年9月22日リンクURL

強姦救援センター「レイコ」が活動終了 ~ 「あなたは、悪くない」 性暴力被害者に寄り添い続けた28年

 1995年に起こった米兵三人による少女強姦事件を受けて発足した「強姦救援センター・沖縄(REICO/レイコ)」が、今月いっぱいで、28年間の活動を終了する。ずっと求め続けてきた県のワンストップセンターが2015年に開設され、24時間体制で性暴力被害者をサポートする体制ができ、軌道に乗ってきたことから、民間によるボランティア活動のレイコの役割は終わった」としている。

 当時、県内に性暴力被害者を支援する相談機関はなく、レイコでは、この間に延べ4336人の性暴力被害者に寄り添って来た。

 活動終了の締めくくりとして、9月24日(日)にシンポジウムを開催する。

 

 

2023年9月17日リンクURL

女性が立ち上がらなければ この国はヤバイ! ~  9月13日の辺野古

 毎週水曜日は、辺野古行きのバス乗り場までモノレールに乗る。自宅近くの駅の発車は6時39分発。雲間から顔を見せた朝日に見送られるようにして乗車した。「今日も暑くなりそうだなあ」と独り言をいいつつ、「でも、私たち人間がこの地球で生きていられるのはお天道様のおかげなのだから」と思い直して感謝する。目的地までの車中は5~6分、自問自答しているうちに着いてしまう。「さあ!今日も頑張ろう!」と気合を入れ直してモノレールを降りる。

 9:00前、一回目の座り込み。この時間はほぼ毎週顔なじみの常連さんばかりだ。高齢者も多いので、しばらく顔が見えなかったりすると「〇さん、お元気かしら?」と気になる。辺野古の座り込みも10年経もつと、お互いにそういう存在になっている。

 そんなお一人80代のYさん。久しぶりにお会いしたので、聞けば「アメリカ在住の娘と孫たちに会いにロスまで行ってきた」とのこと。超元気な答えに安堵した。

 機動隊と真向かいながら、こんな話もできる辺野古ゲート前である。

 



 正午前の座り込みまでの休憩中のテントに、フィリピン出身でカナダの大学で教えているという女性が、沖縄の友人の案内でやってきた。

 「フィリピンも沖縄と同じように戦後ずっと米軍による様々な抑圧を受けてきた。男たちの武力による対決では戦争はなくならない。女性たちが頑張らなければ平和はやってこない」と強調した。


 正午前、2回目の座りこみ。あまりの暑さに傘の列。辺野古に来たのははじめてという女性。最高裁判決のあまりのひどさに危機感を感じてやってきたという。

「私の周りでは、人々は生活に精一杯で、辺野古の話など思いも及ばない。しかし、女性たちが立ち上がらないと、もうこの国はヤバイ!と感じて、居ても立っても居られなくて」と。期せずしてフィリピンからの女性と同じことを言った。

 この日の朝刊は、市町村の無所属の議員たち80人が、「辺野古阻止のため連携して有志の会を立ち上げた」と伝えている。ここも女性議員たちが中心になって呼びかけたという。

 

2023年9月14日リンクURL