PFAS血液検査報告会 ~ 米軍基地への立ち入り調査を、日本が主権国家として実現させよう!

 「有機フッ素化合物(PFSA)汚染から市民の生命を守る連絡会」は、23日(木)那覇市古島の教育福祉会館で、「血液検査報告会」を開催した。

 連絡会は昨年、県内6市町村7地域で住民のPFAS血中濃度検査を独自で実施、その分析結果について、会の共同代表で沖縄大学名誉教授桜井國俊さんが講演、検査に協力した医師らと参加者との意見交換を行った。

 

 報告の中で桜井教授は米軍基地との明らかな関連性があること、健康被害の実態などを報告した。

 

 国も、県も米軍基地から流出したPFASが、いのちの水である水道水の汚染が明らかになっても、判断基準がないことを理由に、これまで住民の血液検査を躊躇、汚染の実態を把握することを怠ってきた。業を煮やした市民が立ち上がり、独自で血液検査を行ったもの。

 検査した検体の54%が、米国科学・工学・医学アカデミーが、2022年に発表した指針(ガイダンス)の基準を超えた。

 PFASなどのフッ素化合物はいったん摂取すると排出が難しく、体内に蓄積し様々な健康被害を引き起こすことが明らかになっている。

 汚染源が疑われる米軍は、調査のための基地への立ち入りも、浄化もいっさい認めない。PFAS汚染は「不経済」と言ってのける。人命、人権無視も甚だしい。これに対し、日本政府は抗議さえできない属国ぶりにも腹立たしいばかりである。

 

 

 

 

 米軍基地から民間地域の河川や、市中にあふれ出たPFASの泡消火剤。(2020年)  

 こうした市民の活動につき動かされて、沖縄県は普天間第二小学校の土壌汚染を調査、高濃度の汚染結果が明らかになり、ついに県も県民の血液検査を実施すると発表した。市民が立ち上がると行政を動かすことが出来るとの好例となった。

 報告のまとめとして桜井氏は、以下のことを提起した。

① 国民の健康と生命を守るために、国の責任で疫学調査、環境調査を実施させる。

➁ 国民に対する説明責任をきちんと果たしながら、PFAS規制の立法かを勧めるよう国に働きかける。

③ 汚染源と疑われる米軍基地への立ち入り調査を、日本が主権国家として実現すること。

④ 米軍の環境汚染につき情報公開させ、それにも基づいて汚染を浄化させること。

⑤ FOIA(米国情報自由法)の活用。

⑥ 北谷浄水場は、嘉手納基地の汚染源を規制し、国ダムを主要水源とすること。

<有機肥料のPFAS汚染>

 今回の報告会で私が特に注目したのは、汚染地域とそうでない地域との比較対象とするため、米軍基地や汚染水源の水道水を使っていない大宜味村の人の検査結果が、汚染地域よりは低かったもの、全国平均よりかな高く、その原因が「市販の有機肥料」を使用した農産物の可能性があるとの報告である。

 というのは、有機肥料には浄水場や汚水処理場から出る汚泥が幅広く使用されているからだという。本来これらの汚泥は素晴らしい有機肥料になるはずのもの。身体によかれと有機農産物を生産、あるいは購入する人たちにとっては、驚愕の情報である。

 報告会の参加者の間からは「市販の有機肥料の行く先も詳細に追跡調査すべき」との声があがった。

 

 

 

2023年2月25日リンクURL