由美子ちゃん事件 減刑は権限逸脱 ∼ 軍部が大統領に抗議していた!

 1955年、6歳の少女が、米兵に強姦・殺害された由美子ちゃん事件。犯人の軍曹は死刑判決を受けたが、後に当時の大統領によって45年の重労働の刑に減刑されたことは知られているが、これに対し軍部が「権限を逸脱している」として、大統領に抗議していたことが、このほど研究者によって明らかにされた。

 わずか6歳で強姦され殺された由美子ちゃんの遺体は、ここで言葉にするのもはばかられるくらい無残な姿で、砂浜に打ち捨てられていた。どれほど苦しかったであろうか!その小さな掌には、砂が固く強く握りしめられていたという。

 戦後75年を過ぎても外国の軍隊が居座り続ける沖縄で、今なお起り続ける軍隊による性暴力事件。95年の少女強姦事件をきっかけに沖縄の女性たちが立ち上げた基地・軍隊を許さない行動する女たちの会は「軍隊は構造的暴力である。その根底には植民地意識、民族差別、性差別など幾重にも重なる差別の構造があり、敵地で命をかけて闘う軍人づくりに利用されている。基地・軍隊のある限り性暴力はなくならない」と主張している。

<記事はすべて9月3日 琉球新報>

 

 

2021年9月7日リンクURL