米軍に抗議をしたら家宅捜索 ~ チョウ類研究者・宮城秋乃さん

 「重要土地調査規制法案」の先取りを思わせる出来事が起こった。

 チョウ類の研究者として知られる宮城秋乃さんは、やんばるの森で貴重な昆虫の研究・観察を続けるなか、2016年に返還されたはずの米軍北部訓練場跡地には、いまだに米軍のものとみられる空包や薬きょう、ドラム缶などの廃棄物が散乱していることを再三告発、返還地の原状回復と自然保護を訴えてきた。

 その宮城さんに対して沖縄県警は、去る4日、威力業務妨害の疑いで家宅捜索したという。

<写真は宮城秋乃さんのブログから>

 容疑の対象とされたのは、今年4月、森の中に散乱していた米軍の廃棄物を引き取るよう、北部訓練場のゲートで抗議、そのため基地に出入りする米軍関連車両の通行が妨害されたとされる。

 宮城さんはこれまでも、米軍の廃棄物を見つけるたびに、県警、防衛局、米軍に対処を要請してきたが聞き入れてもらえなかったという。堪忍袋の緒が切れての行動だった。

<6月7日 琉球新報>

 これは、米軍に対して抗議行動を行う者への不当な弾圧以外の何物でもない。「重要土地調査規制法案」は、「辺野古など基地周辺での抗議行動も取り締まりの対象とすべきだ」と声高に叫ぶ自民党・杉田 水脈 衆議院議員などの主張と軌道を一にするものである。断じて許してはならない。

 

 

2021年6月8日リンクURL