安和桟橋、塩川港問題で県に要請 ~ 平和市民連絡会

 去る24日、沖縄平和市民連絡会は、辺野古への土砂の海上搬出が行われている琉球セメント安和桟橋と本部塩川港の問題について、沖縄県に要請行動を行った。
県からは、照屋土建部統括官、新垣海岸防災課長、桃原港湾課長らが対応。平和市民連絡会からは16名が参加した。 

 この日の要請は、①「安和桟橋の目的外使用について」、②「桟橋が老朽化し使用に耐えないとして、新しい桟橋がつくられたが、新桟橋はもっぱら辺野古への土砂搬入に使われ、商品(セメント)の搬出入に、依然として旧桟橋を使用している」、③塩川港の長期使用許可の管理規則違反などの問題点を質し、「あらゆる手段を講じて辺野古を止める」としている玉城知事の公約を実現するためにも、規則を厳しく適用するよう要請したものである。

 現在、辺野古埋め立ての土砂が搬出されている琉球セメントの安和桟橋は、本来セメント製造会社である琉球セメントの商品「セメント」と、その製造のために必要な資材を搬入、搬出するための桟橋として、公共の財産である海岸の使用許可を、県から得て造られたものである。新桟橋の許可申請書には、「旧桟橋の使用は、新桟橋が完成するまで」と明記されている。

しかも、1970年代に造られた旧桟橋は老朽化が著しく、コンクリートが劣化して中の鉄筋がむき出しになっている個所もいくつもあって、作業員を危険にさらしている。

 上記のことから、市民らは、公共用財産管理規則に則り、県として一刻も早く、立入検査を行い使用を中止させるべきだと要請した。

 これに対して沖縄県は、「県としては、公共用財産の保全のために、施設の安全性等について確認する必要があると考えている」と言いつつも、いつ行うのか時期については明言せず、「許可申請にそって使用されており、使用許可を取り消す状況にはない」として、後ろ向きの回答を繰り返した。

 「目的外使用」については、市民らは「セメント製造とは全く関係がない辺野古埋立用土砂の搬送は、目的外使用であり、許可条件違反だ」と追及したが、「許可条件に適合している」というばかりだった。

 また、本部塩川港の岸壁使用許可が長期にわたって出されているのは「港湾管理条例施行規則に反している」との追及にも、「こういうやり方を認めている」と繰り返すだけで、その根拠も示さず、市民側からの指摘にまともに向き合わなかった。

 平和市民連絡会としては、今回の要請に対する県側の回答に納得が行かないとして、1月に改めて副知事との面談・要請を求めた。

 

 また、別の市民グループも、辺野古新基地に関連して、県に要請行動を行った。<25日 琉球新報より>

 

2019年12月26日リンクURL