74年目の6月23日 慰霊の日の摩文仁 ③ ~ 国際反戦沖縄集会

安倍総理をヤジる声を背に全戦没者追悼式の会場を抜け出し、魂魄の塔の近くで開催されている、市民団体主催の「国際反戦沖縄集会」の会場へ向かった。

12:45分開会の集会はすでに始まっていて、「月桃」や「喜瀬武原」など平和のうたをつくり、歌い続ける海勢頭豊さんのミニコンサートが行われていた。

高江でヘリパッドの建設に抗い続ける高江の皆さんによるおなじみの「高江フラ」。メッセージダンスでもあるフラを通して平和への思いを表現する。

高江の現状については、住民の秋の代表・儀保さんが報告。「ヘリパッドはまだ完成していない。ノグチゲラなどの産卵期で中断されていた工事が、また7月1日から始まる」と、高江への結集を呼び掛けた。

NGOちむぐくるアクションのメンバが「世界のうちなーんちゅからのメッセージ」を伝えた。海外のうちなぁんちゅに出会う中で、沖縄戦の悲惨な実態が、次の世代に伝わっていないことを実感。「沖縄戦の体験を孫に話したら、”人間の世界でそんなひどいことが起こるはずがない。おばあちゃんは夢を見たんだよ”と言われてしまった」という移民一世の話を聞いた。国境を越えて世界に、そして次の世代に、沖縄戦の被害を伝えていく責任が私たちにはある、世界平和をつくるために。

八重山で音楽活動を続ける前花雄介さん。戦時中、日本軍による強制疎開でマラリア地獄に追いやられた波照間島の悲劇を音楽活動を通して訴える。若者の地道な活動がうれしい。

集会を見守る人々。テントの向こうは「ひろしまの塔」

韓国・済州島4・3研究所の皆さんから「交流」と「連帯」のメッセージ。

辺野古や安和桟橋の海上で、危険と隣り合わせで、小さなカヌーで海保と闘っている「辺野古ブルー」の皆さん。

普天間基地 野嵩ゲート前でゴスペルを歌い、米兵へ働き続けている「普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会」の皆さん。讃美歌を歌う笑顔の優しさが、厳しい闘いで干乾びそうになる人々の心を癒してくれる。

圧巻は、今日のしんがりを務めるきむきがんさん。「慰安婦」の問題を一人芝居のパフォーマンスで訴えた。

閉会の挨拶はオール沖縄会議、島ぐるみ会議の共同代表でもある高里鈴代さん。

 国際反戦集会は、例年通り魂魄の塔近くで行われた。今日も参拝者が絶えない「魂魄の塔」

2019年6月26日リンクURL