辺野古新基地建設は 立地条件そのものが根底から崩壊した ①~大浦湾に活断層

辺野古で進む護岸工事、違法、ごまかし、隠蔽、約束違反の数々を重ねて強引に工事を進める安倍政権だが、今年になって国が隠していた不都合の真実が、次々と表面化している。

<辺野古・大浦湾に活断層>

活断層とは、「数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層」、つまり一定の期間をおいて、繰り返し地震を起こす活きた断層のことである。活断層が発動すると、震源が地表に近いことから大きな地震動が発生し、大災害をもたらす。近年では、2014年の長野県北部地震、2016年熊本地震などがその典型的な例(日本活断層学会資料)とされる。

そんな活断層が、辺野古の新基地予定地を挟むように2本もあることが明らかにされた。それは、疑いを持って調査を進めていた市民らの情報公開請求によって表に出て来たものだが、開示された地質調査報告書(2014年作成)は、二つの断層が交差する部分が黒塗りとなっていた。その理由を沖縄防衛局は「調査が未完了の箇所で、再調査の可否を検討しているため」としている。

 <赤線が活断層、埋め立て予定地のど真ん中を通り、二つの活断層が交差する>

辺野古断層が活動するとどんなことが起こるのか?辺野古新基地のエリアには弾薬庫がある。米軍施政権下で核があった(現在も隠されているかもしれない)とされる辺野古弾薬庫だ。もし活断層が動けば、海を埋め立てて造られた滑走路が液状化を起こし崩壊するだけでなく、連動して弾薬庫が大爆発を起こす。一瞬にして沖縄本島自体が沈没するかもしれないのだ。米国の法律では、活断層の近くに建造物を造ることは禁じられているという。

この活断層については、国土地理院の古い資料にも明記されていた。しかし、防衛局が現在の工事進める根拠としている岩礁破砕許可の申請を、仲井間前県知事に提出した国土地理院の地質調査の資料からは活断層が消えてなくなっていたという。沖縄防衛局は辺野古の辺野古の活断層の存在を隠して、仲井間前知事から許可を受けたことになり、安倍政権で今流行りの公文書改ざんが、ここでも行われていたことになる。。

しかし、問題発覚後政府はすかさず「辺野古海域に活断層はない」と閣議決定し、活断層の存在を否定した。閣議決定すれば、数十万年も前から存在していた活断層が消えるとでもいうのか?ならば、地震天国の日本、閣議決定で日本中の活断層をすべてなくしてほしいものだ。

2018年6月19日リンクURL

国が土砂投入を通知 ~ 辺野古護岸工事

防衛施設局は12日、辺野古の埋め立てをめぐり、沖縄県に対して、赤土等流出防止条例に基づく事業行為通知書を提出した。早ければ8月17日から、護岸で囲った浅瀬に土砂を投入するという通告である。

これまで、違法、ごまかし、隠蔽、約束違反の数々を犯し、工事の安易な浅瀬部分で強引に護岸工事を進めてきた安倍政権。その上にさらに違反を重ね、でたらめな工事で埋め立てを始めようとしている。

土木専門家として市民団体で活動する北上田毅さんによれば、現在沖縄防衛局が辺野古で行っている護岸工事はでたらめづくしであるという。国が沖縄県に提出し埋めてて許可を得た設計概要に照らして、

①工事の順序が違うこと、

②ジュゴン保護や世界的にも貴重なハマサンゴの保護対策に関して、県との約束が守られていない。これまでの工事ですでに4個体のうち3個体が失われた。

③護岸の高さが基準より6.8㍍も足りない。まだ基礎部ができた段階なのに完成と言っている。

④土砂投入までに、護岸の内側に目潰し砕石、防砂シート、腹付材等を施工しなければならないのにしていない。

⑤汚濁水が護岸の外に浸み出さないためのフィルターとして15㍍の海砂を置かなければならないのに、工事業者との請負契約から、いつの間にか海砂の施工が消えていた。などなど

環境を守るための数々の対策をすべてすっ飛ばして護岸は完成したと見せかけ、土砂投入を急いでいる。(同じ国の工事で、那覇空港の拡張埋め立て工事では、これらの対策がすべて行われている)

これらは、一昨年の高江の工事と同じである。高江では、「ヘリパットは完成した」と喧伝して、大々的に米軍への引き渡し式を行った後、さらに一年以上も工事のやり直しを行った。

今回の辺野古の埋め立て開始も、秋の知事選挙に向けて、辺野古はもう後戻りができないほど工事が進んだ、辺野古問題は終わった、と見せかけるためと見られている。

こんなでたらめは許してはならない。

海保の暴力にもめげず、海上で護岸工事に抗議するカヌーチーム

 

2018年6月18日リンクURL

「命がけです」 ~今日(6月13日)の辺野古

名護市議の大城敬人さん、3年前にこのゲート前で機動隊にごぼう抜きされ運ばれる途中に狭心症の発作を起こした。救急車で運ばれ一命をとりとめたが、杖なしで歩けるように回復するまでに1年以上かかったという。以来、このTシャツ着て心臓の病歴のあることを明示し、機動隊の強制排除の際は、いつも自ら立ち上がってこの場を離れるようにしている。

機動隊にも病気のことが認知されてきたため、最近はTシャツを着ていないことも多くなっていた。ところが昨日(12日)、病気のことを告げても、機動隊は大城さんを離さず、強引に担いで檻に運び込んだ。檻の中で気分が悪くなって解放を求めても、水を要求しても無視されたという。「周りにいた人たちと救護班の機転で事なきを得たが、まさに命がけで私たちはここに座っている」と憤った。

このところ機動隊は乱暴になっただけでなく、檻に拘束した人たちが、トイレに行きたいと求めても認めないなど、市民への対応に寛容さがなくなっている。

女性に対しても、高齢者にも容赦がない。↑↓

ごぼう抜きした人たちを拘束する檻

前名護市長の稲嶺進さん。一市民としてできる限り座り込みに参加する。そんな中でほとんど毎週県外へ出かけ、様々な集会で沖縄のことを訴えている。「全国から声がかかる。沖縄は孤立していません!」と、みんなを励ました。

テント前のプランターに、どなたが持ってきたか、燃えるような赤い花が咲いていた。

珍しい花のようで、ネットで調べてもなかなか出てこない。やっと見つけたら、ほとんど外国での写真だった。その名も「ファイヤーボール」、名前の通り火の玉のような赤い花。辺野古に座る人たちの、いまの気持ちを体現した花かもしれない。 

不屈の座り込みももうすぐ1500日にならんとす。

2018年6月14日リンクURL