辺野古関連座り込み参加で健康被害? ~ 3月17日の辺野古

 朝もやにけむる中城湾や街並みを眺めながら、辺野古に向かう。街はまだ眠りの中だろうか。

 今日は夏日の予報。亜熱帯の沖縄は、冬の気温から一転して真夏のような暑さが突然やってくる。今日は暑さ対策が必要な一日になりそう。

 8:20辺野古へ着くと、毎日早朝6:00~7:00、ゲート前でキャンプ・シュワブに出勤する米兵や、日本人従業員に「辺野古NO!」を訴える独自の抗議行動をしていらっしゃるTさんが、まだ行動を続けていた。

 いつもは、私たちが到着するころには帰ってしまうので、なかなか会えなかったが、「東京から、息子が来たので、今日は皆さんと午前中の行動をいっしょにするつもり」と嬉しそう。息子さんは、いつもは東京・官邸前で沖縄関連の活動しているという。

 工事用ゲートの真ん前、道路向かい側で寝ずの番をしていた県警車両の交代時間のようだ。警察官当人には本当にご苦労様だが、なんという税金の無駄遣い!一日2000万円と言う辺野古関連警備費の中に、これら県警に関する経費や人件費は入っていない。沖縄県民の負担だ。

 9:00の一回目の搬入に向けて、30数名で座り込み。間もなく生コンミキサー車の車列がやってきた。

 コロナ禍中、機動隊との接触をできるだけ避けるため、説得に応じて自ら立ち上がる。悔しいが機動隊の指揮官が「かかれ!」の合図を出すと、ものの10数分で排除されてしまう。それまでは歌や踊りでできるだけ時間を稼ぐのだが…。

 一回目の搬入が終わった後の休息時間、テント下でアンケート調査の呼びかけが行われた。琉球セメント安和桟橋に土砂を運び込む一日何百台ものダンプの走行による排気ガスや粉じんで、地域の住民に健康被害が出ているという。抗議行動に参加している市民の間でも健康被害が出ている可能性があるための調査という。

 この呼びかけに、早速何人かが心当たりがあると手を挙げた。言われてみれば、私も、ここ数年原因不明の咳に悩まされている。一旦咳が出ると、激しくせき込んで1~2分止まらなかったりする。喉の違和感も半端なく、1年前くらいから、声がかすれ出づらかったする。電話した相手から「声がおかしいよ!誰かと思った」と、よく言われる。

 思えば、最近はコロナ禍でマスクをするようになったが、それまでは誰もマスクなどしていなかった。

 アンケート調査は、結果を集計して、名護市や県への抗議・要請に繋げるられる。

 二回目、三回目の座り込みは、さらに人数も増えて、元気いっぱい。

 女性たちは得意の歌で抵抗。

 機動隊に囲まれても、唄うマイクは離さない。

 機動隊に「早く!」と急かされても、握りこぶしを左胸に当て、抵抗・抗議の意思表示。意志を曲げずにノロノロ歩き。女性は強い!

 帰り際、メインゲートで軍警察のパトカーに一人抗議する男性。その前を走り去った軍用トラックが、ガソリンを垂れ流していったという。足元にガソリンで濡れたタイヤの痕跡。このまま国道を走っていることになる。危険極まりない。男性は「警察なら、ちゃんと取り締まれ!」と抗議していた。

 帰りのバスに向かう途中の道端に、桑の実や山グミが赤く熟れていた。みんなでもいで食べた。懐かしい味がして子どものころを思い出した。こんなすぐ身近で山グミに遭遇するなんて「さすがやんばる!」と一瞬感激したが、いや、それは違う!とすぐに思い直した。私たち人間の方が、山奥に道路をつくり基地をつくったりして、山グミの生息圏を犯しているのだと…。それにしても、いまの子どもたちはグミの実なんて知らないだろうな。

 

2021年3月18日リンクURL