性暴力のない社会を目指して ~ 3・8フラワーデモ in 沖縄 

 全国に呼応して、沖縄(那覇市)でも昨年8月から毎月11日に行われてきたフラワーデモ。締めくくりの3月は、国際女性デーの8日、名護、うるま市、糸満市、那覇市の4か所で行われた。

 午後7時から始まった那覇市の会場(県民広場)には170人余が集まった。中学生の時に担任の教師に性暴力を受けたという70代の女性は「自分の恥だと思ってこの年齢になるまで誰にも相談することができず、苦しかった。今日は聞いてくれる人がこんなにたくさんいると知って、うれしい」

 また、県外の大学に通っているとき被害を受けた女性は、「加害者から逃れるために、学業を中断して沖縄に帰らざるを得なかった」という。

 幼児のときに身近な人から性暴力の被害に会った女性は、「当時は自分に何が起こったのかもわからなかった。自分が悪い子だから、いい子でなかったからこのような目にあうのだとずっと思っていた。大人になって、何かおかしいと気付いた。恥ずかしいのは被害者の女性でなく、加害者の男性のほうだ。とても悔しい」と。「性暴力の被害者が沈黙を強いられるような社会を、次の世代に引き継いではならない、そんな思いで参加した」という女性もいた。

 <被害者に寄り添う思いを”花”に託して>

 この日のフラワーデモは全国38都府県、47都市で開催された。当初47都道府県すべてで開催される予定だったが、新型コロナの影響で、9か所で中止を余儀なくされた。

 フラワーデモが、ここまで幅広く全国に広がったことについて、呼びかけ人代表の北原みのりさんは「これまで、被害者は語れなかったのではなく、社会に聞く力がく力がなかったのだ。私たちはようやく聞く力を身につけることができた。性暴力は女性差別が背景にあって起こる暴力。今日で一応の締めくくりとするが、今後もいろいろな形で引き継がれていくと思う」と、全国へメッセージを発信した。

 

2020年3月9日リンクURL