月桃 うりずんに咲く

 今まさに生まれ出る瞬間、みずみずしさがはちきれそう。「うりずん」の言葉がぴったりの花「月桃 げっとう」です。

 沖縄のデリケートな季節を表す言葉「うりずん」、暑くもなく、寒くもなく、沖縄の一番過ごしやすい季節です。「潤い染む」が語源と言われ、陰暦の2、3月麦穂出るころから梅雨に入る頃までとされています。

 亜熱帯の沖縄は、冬からいきなり夏へと変わり、季節感に乏しいイメージがありが、細やかに自然を見つめていれば、いくらでも季節の移ろいを感じ取ることができます。

春から夏に向かう季節区分を、沖縄の先人たちは、春、うりずん、梅雨、若夏、夏と季節感豊かに呼び表しています。

 我が家の「月桃」も、季節に違わず、今年もたくさん花をつけてくれました。薬用成分もたくさん含む月桃、県外の友人たちに手作りの月桃茶を送って喜ばれています。

 植物って、ほんとにありがたいですね。

2019年4月30日リンクURL