沖縄の魔除け「サン」~ 8年目の3・11の日に

沖縄では、食べものを外に持ち出すとき、その食べ物に邪気が取りつかないよう、ススキの葉を結んでで魔よけとします。

それは「サン」と呼ばれ、遠足、運動会などのお弁当に祖母や母が、お守りとしていつも添えてくれたものです。

「邪気なんて迷信だ」と言ってしまえばそれまでですが、昔の人たちは見えないものへの畏怖と尊敬を身体で感じて、祈りで対応していたのではないでしょうか。

私もそのタイプの人間で、先月16日祭で渡嘉敷島へ里帰りした折、お墓にお供えの重箱にはしっかり「サン」を添えました。

先日、名護の道の駅・許田で「サン」をモチーフにしたストラップ ↓を見つけました。食べ物だけでなく、携帯やスマホに付ければ、お守りの役目をはたしてくれそうです。

今日は3・11。タイミングを逸して掲載していなかったこれらの写真 ↑ を、今日はなぜかアップする気持ちになりました。

 

3年前の五月、福島とと岩手県の石巻市を訪れました。

辺野古には、自らはまだ避難所暮らしをしながら、「安倍政権の新基地建設許せない」と、ゲート前の座り込みに被災地の方々が来られます。それなのに「私はまだ被災地に行っていない」という思いに駆られてのことでした。

ここ数日震災のニュースが多くなり、3年前の5月に尋ねた被災地・石巻市の大川小学校のことがしきりに思い出されて…。津波の犠牲になった児童らの魂安かれと、祈らずにはいられません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

16日祭のころの渡嘉敷島は、ちょうど深紅のケラマつつじが花盛りで、咲き始めたテッポウゆりの白とのコントラストが見ごろでした。

毎年、中学の卒業式、終業式に野でつんだ白いユリの花束を、島を離れる先生方に贈ったのを思い出します。今どきは、たぶん那覇の花屋さんで買った色とりどりの豪華な花束が好まれるのでしょうけど。

 

2019年3月11日リンクURL