激突・横一線の名護市長選~今日(2月3日)の辺野古

毎月第一土曜日は県民集中行動日。平日は仕事がある若い世代や学生などが参加しやすいようにと昨年12月から始まった。今回で5回目となるが、土曜日はルーティーンワークがあるため、私はこれまで一度も参加したことがなかった。

翌日に名護市長選の投開票日を控え、居ても立ってもいられない気持ちになり、仕事を夜にまわし、平和市民連絡会の6:30のバスで、辺野古へ向かった。

最高気温14度、沖縄にしては例年になく寒い日が続いている。その上小雨がチラつき手袋をしていても手がかじかむ。そんな中で8時に座り込みを始めたが、いつもの時間になっても、トラックも機動隊もやってこない。

やってきたのは、選挙遊説中の稲嶺市長と議会補欠選挙に立候補したヘリ基地反対協代表の安次富浩さんだった。

選挙の街頭演説中に、一人の中学生がやってきて、稲嶺市長に手紙を手渡していったという。「僕は名護市が大好きです。海も空も山も自然が豊かで美しいからです。美しい海や山が壊され、基地が作られるのは嫌です。稲嶺市長、また市長になって、僕たちの故郷を守ってください」

「愛する故郷が壊されるのではないかと、子どもたちにこんな心配をさせてはなりません。子どもらに豊かな未来を保証する、これは大人の責任です」と稲嶺市長。

今回の選挙は、辺野古の新基地を認めるのか認めないのか、というのが最大の争点。しかし相手候補は、選挙期間中一切辺野古のことに触れず、一貫して争点外しの作戦。相手が避けている争点を顕在化させるためにと、告示一週間前に市議補欠選に立候補を決意したヘリ基地反対協の代表安次富さん。「これまで8回行われた公開討論会に一度も出席せず、自らの口で市民に公約を語っていない。こんな無責任な人が市長になることは絶対に許されない」と厳しく追及した。

500人が集まった土曜県民集中行動日、ゲート前も選挙一色だった。

これまで、辺野古新基地に反対の立場で自由投票としてきた公明党と維新の会が、今回から相手候補に加わり、厳しい戦いとなっている今回の名護市長選。国政自民党+公明党(創価学会)+維新の会対オール沖縄、つまり国対県の代理戦争の様相である。

一地方の小さな街の市長選に、政府がなりふり構わず介入してくる狙いはただ一つ、辺野古の新基地建設に多大な市長権限を持って立ちふさがる稲嶺市長をつぶすこと、ただそれだけである。

<辺野古のゲート前にて>

平和の党を標榜する「公明党(創価学会」、今回の辺野古容認派への鞍替えには内部からも批判が出て、東京の本部にはFAXやメールが多数送られているという。

夕方は、名護市の大北交差点で行われた選挙戦打ち上げ集会に参加した。3000人が交差点を埋め尽くし、南城市の65票差勝利を教訓に、投票箱の蓋が閉まるまで、一票一票を大事に積み上げようと呼びかけた。

やんばるはいま、桜祭りの真っ最中。立春の夜「さくら咲く」の朗報を待ちたい。

<チラシ配りで歩いた名護市内三原にて、満開のさくら>

2018年2月4日リンクURL