沖縄から世界へ平和を発信しよう ~ 「11・23県民平和大集会」に一万人余

 「沖縄を戦場にさせない!その一点で集まろう」、そう呼びかけられた平和大集会。歌あり、踊りあり、老若男女が集える集会をめざして、ベテランシニア世代と若者世代が共に集い話し合いを重ねての大集会だった。


 

 

 

 

 

 

真っ先にあいさつしたのは、玉城デニー知事。

「なぜ日本政府は沖縄の不条理に正面から向き合おうとしないのか?不条理が存在する限り、私たち沖縄県民はこれからも絶対にひるむことなく行動し、平和の声をあげ続けていく。

 こどもたちの未来が戦争の未来であってはならない。私たちが求めている平和への思いを、全国で世界で共有するために行動しよう。今日のような集会を何度も開き、みんなが一緒であれば、必ず頑張る気持ちが一つにつながる。一緒にがんばって行こう!」

 主催者あいさつに続き、軍事要塞化される各島々からの現地報告、全国の共に闘う仲間からのメッセージなど、県内離島をはじめ、全国各地で同時開催されている会場へ生中継された。

  

  

  

 特に心に響いたのは、前泊博盛教授の基調報告。

 「新華社通信の記者に聞いた。台湾有事はあるのか?なぜ台湾有事が沖縄有事なのかと。沖縄は日本にとって、消耗品。いざとなれば切り捨てる。メディアが台湾有事を期待するかのような報道。テレビを見ていると、軍事化に反対する報道人が排除され、軍事関係者が画面を占拠している。そんなコメントを日々聞かされるたびに戦争が近いような印象操作をされてしまう。事実と証拠をしっかり把握してフェイクに騙されないようにしよう。

 権力とメディアが真っ先に腐る。平和と民主主義は守るものではなく、奪い取るもの。長期政権が腐るのはナチスと安倍政権が証明した。戦争とは政治家がはじめて軍人が死ぬ。老人がはじめて若者が死ぬ。だから若い人たちが動き出した。

 沖縄はこれまで十分に日本の犠牲になってきた。日本は沖縄に頼らず自分の足で立て!戦争するなら沖縄ではなく東京でやれ!軍事に頼らない平和を、安全保障を国民でつくっていこう」

会場を埋め尽くした万余の人々。

 平和への思いを書いた小魚のメッセージカードで大きな魚を描いたスイミーが高々と掲げられた。

 最後は、フォークソング「戦争を知らない子供たち」をみんなで大合唱して大会を締めくくった。

 

2023年11月24日リンクURL

沖縄の状況を変えなければ、日本の将来はない! ~ 今日( 11月22日)の辺野古

 今日7時発平和市民連絡会の辺野古行バスは、県庁前の出発からほぼ満員状態だった。それもいつもと顔ぶれが違う。聞けば、明日の県民大会に参加するため沖縄を訪れた県外から方々だった。

 わざわざ高い飛行機代と貴重な時間、エネルギーを費やして沖縄くんだりまでやってくるだけあって、座りこむにも気合が違う。機動隊に両脇をかかえられ、イスから立ち上がることを強制されるまで、とぼけたり、無視したりして粘りに粘っている。

 一回目の座り込みが終わり、二回目の正午まではテント下で休息をとりながら、県外から参加の人たちとの交流が行われた。この間にも次々と県外参加者が増えて行った。

 名古屋から参加の女性。「コロナで久しぶりの辺野古。明日の県民大会に参加するために来たが、昨日はうるま市のミサイルが配備されるという自衛隊駐屯地をみててきた。ゲートの衛兵が銃を構えているのには驚いた。愛知県にもいくつか自衛隊基地があるが、銃など持っていない。やはり沖縄の基地は違うのだと実感した。

 それからもう一つ、南西諸島で自衛達基地が次々造られ、軍事強化が行われているが、そこに配備されるミサイルなどの武器は愛知にある三井の軍事工場でつくられている。また外国との共同研究で進めれれている次期戦闘機の開発は、愛知の三菱の軍事工場でつくられている。これは輸出も目論まれているらしい。沖縄の島々を戦場にしないためには、愛知での武器をつくらせない運動を拡げていかなければならないと強く思った。ともに頑張りたい」。

 福岡からの男性。「これまで沖縄と連帯する活動を長年やってきたが、地道に抵抗を続けている沖縄の皆さんには頭が下がる。いま沖縄の状況を変えなければ日本の将来はない。みんなで工事を止めましょう」

「観光で来たが、SNSやテレビなどで沖縄・辺野古のことが話題になるが、実際にはどうなのか、この目で見たいと思ってやってきた」という若者も発言した。この日の辺野古は多彩だった。 


 正午前の二度目の搬入には80人余が座り込んだ。いつもの二倍以上だ。この後私は次の日程のため辺野古を後にしたが、引き上げる私たちとは逆に、ゲート前に向かう人の波が次々続いていて心強く、心置きなく退出することができた。

 明日は久々の県民大会です。万余の結集を目指して、こぞって参加しましょう!! 

 

 

2023年11月22日リンクURL

アリランのモニュメントで祈祷会 ~ 韓国基督教長老会の皆さんが渡嘉敷へ平和学習

 今日(11月21日)は、韓国基督教長老会の皆さん(12名)を案内して渡嘉敷島に行ってきた。韓国から渡嘉敷島を訪れる方々が多いのは、島に「アリランのモニュメント」があるからだ。

 沖縄戦当時、この小さな島・沖縄に145ヵ所(以上)も日本軍の「慰安所」があったと言われる。その中で、唯一「慰安所」の中で行われていた軍隊による女性たちへの性虐待の実態がわかっているのが、この渡嘉敷島の「慰安所」である。

 ここには朝鮮半島から連れて来られた7名の女性たちがいた。その中の、戦後生き残って沖縄で暮らしていた一人の女性が証言したことで、以後日本軍「慰安婦」問題が大きな問題となっていく。

戦争遂行のために軍隊によって設置された「慰安所」。日本国は軍の関与を否定し、「集団自決」と共に、教科書から削除するなどして、なかったことにしようとした。その動きに抗して建立されたのがアリランのモニュメントである。

 韓国基督教長老会の皆さんは、アリランの碑の前で祈祷会を行い、みんなで「アリラン」の歌を歌った。 

渡嘉敷島の海は今日も青く澄んで、波が白い砂浜にうち寄せるたびキラキラと光って心が洗われるようだった。あいにくの曇り空で本来の海の碧さは半減していたが、間近で見ると透き通った透明の海水に感動の声が漏れる。誰もが思わず手にすくってみたくなる。

 聞くだけで胸が痛くなるような悲惨なできごとと、この美しい大自然とのコントラストが、さらに胸を締め付ける。もう二度とこのようなことを起こしてはならない。

 

2023年11月21日リンクURL